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スキャトレふうたのテクニカル道場|第6回 【エントリーを考える】③具体的なエントリーについて

スキャトレふうたのテクニカル道場|第6回 【エントリーを考える】③具体的なエントリーについて

 今回は具体的なエントリーの解説です。ここでいう上位足の時間軸は日足、4時間足、1時間足など、1時間足以上のことです。そして、下位足の時間軸は15分足、5分足、1分足など、15分足以下のことです。まずは、基本的なエントリーの考え方からお伝えします。

上位足のトレンドに合わせて下位足で取引

  • 上位足のトレンドに合わせてエントリー
  • 下位足でタイミングを取ってエントリーや決済

 これが私の基本的なエントリーの考え方で、上位足の大きな流れに合わせてエントリーすることがポイントになると思います。これを基本ベースにトレード手法を考えてエントリーや決済をしています。

 トレードは基本的に上位足の大きな流れに合わせてエントリーした方がメンタル的にも優しいのでお勧めです。なぜなら私は初心者のころ、根拠のない逆張りをよくして大きく負けていたからです。

 日本人は逆張り好き、欧米人は順張り好きと本で読んだことがあります。市場の時間帯の値動きを見ても明らかで、東京市場の時間帯は最近の値動きを見ていると、特にレンジの動きが多いような気がします。また、他の市場の時間帯については結構長いトレンドが発生しているように感じます。

 東京市場の時間帯は逆張りがうまく成功すれば利益が乗りやすいですが、その後の欧州市場の時間帯以降に逆張りをすると、エントリーした後にどんどんと逆行してしまい損切りに遭いやすくなってしまいます。

 勘違いしないでほしいですが、逆張りがいけないということではありません。ただ逆張りをする場合には何らかの根拠を持ってエントリーしていかないと、損切りに遭ってしまいますので、どういう逆張りが良いのかをしっかり検証していかないと相場で勝ち続けることはできません。むやみやたらに逆張りをするのは、いずれ負けて相場から退場に向かう典型的なパターンになりやすいと思います。

 話を戻しますが、基本的には上位足のトレンドに合わせて順張りエントリーをするイメージですね!

 例えば、「上位足が上昇トレンド中の場合は、下位足でロングエントリー」「上位足が下降トレンド中の場合は、下位足でショートエントリー」するイメージです。これは順張りでもあるし、逆張りでもあります。何だ!?と思う方もいらっしゃると思います。

 では、どうやって下位足でエントリーのタイミングを取ったら良いのか? 私の場合は基本的にボリンジャーバンドや移動平均線、他には平均足を見てタイミングを取っています。

上位足が上昇トレンド中に下位足でロングを狙う場面

  • ボリンジャーバンドの場合、-2σやミドルラインなどから反転しそうなときにロングでエントリーするイメージ
  • 移動平均線の場合には、短期線が上向いてきたり、ゴールデンクロスしたのを確認してから押し目買いをするイメージ
  • 平均足の場合には、前述のポイント付近から反転して平均足の色が変化してからエントリーするイメージ
上位足が下降トレンド中に下位足でショートを狙う場面

  • ボリンジャーバンドの場合には、+2σやミドルラインなどから反転しそうなときにショートでエントリーするイメージ
  • 移動平均線の場合には、短期線が下向いてきたり、デッドクロスしたのを確認してから戻り売りするイメージ
  • 平均足の場合には、前述のポイント付近から反転して平均足の色が変化してからエントリーするイメージ

 当然、これだけではなく他の要素も考慮してエントリーするのですが、ベースになるポイントはこれらの通りです。

どのスタイルでも考え方は同じ

 上位足のトレンドに合わせるということは大きな流れに沿ったエントリーにはなりますが、下位足でボリンジャーバンドの「-2σ付近から反転しそうなときにロング」「+2σ付近から反転しそうなときにショート」というのは、下位足だけで考えると逆張りにも思えますよね?

 ダウ理論で考えるとトレードは押し目買い、戻り売りを狙うのが基本だと思いますが、上位足のトレンドに合わせて下位足でエントリーすることは、大きなトレンドの中の押し目買いや戻り売りを狙うイメージなので、先ほどお伝えした逆張りとはちょっと違います。

 私が考える逆張りというのは、上位足のトレンドに逆らってエントリーすることであり、上位足のトレンドに沿っていれば下位足で押し目買いや戻り売りを狙うのは問題ないと考えています。これはトレード経験からたどり着いたものですので、いろいろなご意見があると思いますが、私の中ではこのように考えています。

 ちなみに、この考え方はスキャルピングに限らず、デイトレード、スイングトレードなど、全てのトレードスタイルにおいても当てはまると考えています。なぜエントリーの考え方がトレードスタイルの全てにおいて同じかというと、エントリーした後にできるだけすぐに利益が乗るように良いエントリーをすることが目的だからです。

 スキャルピングはエントリーしてすぐに決済するトレードスタイルなので、基本的にはロングでエントリーした後にすぐ上がる、ショートでエントリーした後にすぐ下がるようなポイントを模索していきます。その一方で、デイトレードやスイングトレードの場合だと、上位足の時間軸だけでエントリーの根拠を判断しがちになるので、エントリーした後に多少の含み損を抱えてしまうことが多くなる傾向があると思います。

 含み損を抱えないようにするためにも、上位足のチャートの状況だけでなく下位足のチャートの状況も確認し、できる限り含み損を抱える時間を少なくすることで良いエントリーのタイミングを取ることができるようになると思います。

第6回まとめ

  • トレードは基本的に上位足のトレンドに沿って下位足でエントリーや決済を行うのがお勧め
  • 下位足でのエントリーのタイミングは、ボリンジャーバンドや移動平均線、平均足などで計る
  • 上位足のトレンドに沿って下位足で押し目買いや戻り売りを狙う戦略は、どのトレードスタイルでも有効

※この記事は、FX攻略.com2021年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

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スキャトレふうた
すきゃとれふうた。株のデイトレブームに乗り専業トレーダーになるも、サブプライムローン問題で大敗して引退。その後にFXを知り、兼業で2年、3年目で専業に。友人に教えるのをきっかけにインジケーターや教材を製作し始める。
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