FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年5月29日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は111円台を中心に膠着が続いた。トランプ米大統領のロシア疑惑を嫌気した株安・ドル安の流れはひとまず一服したが、英マンチェスターのコンサート会場で爆弾テロが発生するなど不穏なムードも払拭できず、110円台後半へ下落する場面も見られた。
6月の利上げはほぼ確定か?
先週公表された5月分のFOMC議事録では、「引締めは近く適切になる公算」と指摘しつつも、「景気減速が一過性であるという証拠を待つのが賢明」と慎重な見方が記されていた。シカゴ・マーカンタイル取引所が提供しているFedWatchによると、年内にあと2回以上利上げが行われる確率は5割未満だ。簡単に言えば、市場参加者は今年の利上げは「あと1回か2回、おそらく1回だけ」と読んでいることになる。
図1 FF金利先物が織り込む12月の金利水準 出所:CME
一方、同FedWatchでは、6月FOMCでの利上げはすでに8割以上織り込まれている。1ヶ月前は6~7割といった織り込み度合いであったから、この1ヶ月で市場は6月利上げの確信を一段と強めたことになる。FRB当局者もこのデータを当然見ているはずだが、特に否定するような発言は出ていないから、6月利上げは突発要因がない限りほぼ確実と考えていいだろう。むしろ、確実視されている利上げを見送れば、かえって市場に不安を与えることになりかねない。
図2 FF金利先物が織り込む6月の金利水準 出所:CME
市場の金利感は?
したがって、FedWatchから導かれる市場の金利感は以下のようになる。「6月利上げは既定路線だが、その次はいつになるかわからない」。米国経済は1~3月に急減速(GDP伸び率は前期比年率で2.1%から1.2%へ低下)したが、FRBとしては6月の利上げがさらに重荷になってしまわないか気になるところであろう。また年後半にはバランスシート正常化に向けた動きも始まると予想され、並行して利上げも行うと長期金利の急上昇を招く恐れもある。「次の次」には非常に慎重にならざるを得ない。
今週も下値リスクを意識
この1ヶ月間、ドル円は114円台から110円台までむしろ下落した。6月利上げはほぼ確実視されているため、予想通り6月14日に利上げが決定されれば、かなり高い確率で材料出尽くしのドル売りが起こる。市場は先を読むものなので、今週・来週は出尽くしの先取りを急ぐ可能性もある。また地政学リスクやトランプ大統領のロシア疑惑といった不確実性も払拭されていない。最大にして唯一のドル買い材料である利上げが織り込み済みとなった以上、今週も下値リスクをより意識せざるを得ない。
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