FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年6月11日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、米国雇用統計の好結果を受けた株高やイタリアの政局リスク後退を好感した円売りが先行し、一時110.27円まで上昇。しかし週後半はカナダ・シャルルボアで開催される日米欧主要7か国首脳会議(G7サミット)での通商問題紛糾を警戒したリスク回避の動きが強まり、109.20円まで押し戻された。
米国と「G6」の溝
G7サミットは9日午後、2日間の日程を終えて閉幕した。通商政策をめぐる米国と他の6カ国の隔たりは大きく、前週に行われたG7財務相・中銀総裁会談に続いて「共同声明」が採択されない異例の事態となった。議長国カナダのトルドー首相は、共同声明の代わりに「首脳宣言」を採択し、一定の成果を挙げられたと強調したが、トランプ大統領はサミットを途中退席してシンガポールに向かったうえ、「首脳宣言を承認しない」とツイートし、宣言を採択したトルドー首相を批判した。首脳宣言がトランプ大統領の出発後に採択され、米国の意に沿わない「保護主義と闘う」などの文言が盛り込まれたためだ。米国と「G6」の溝はサミット前よりも深まったように見える。
ディール好きのトランプ大統領は、自動車の輸入関税引き上げをちらつかせ、G7ではなく各国と二国間での協議を進めたい意向だ。米国が自動車の輸入関税を本当に25%に引き上げれば、日欧は大打撃を受け、自由貿易は終わりを告げる。先週までは市場も「さすがにそこまで無茶はしないだろう」と高をくくっていたが、そう楽観もできない状況になってきたのではないか。今週はG7の事実上の決裂と貿易戦争激化に対する懸念の高まりを受けた円高を警戒すべきと考える。
今週開催のFOMCで利上げは確実視
今週のもう一つの焦点は火曜日と水曜日に開催されるFOMCだ。0.25%の利上げ(1.50~1.75%から1.75~2.00%へ)はほぼ確実視されており、改めてドル買い材料となるとは考えにくい。むしろ前回利上げが行われた3月会合、そして昨年12月の会合のように、ドルは当面の材料出尽くしで下落する可能性が高い。また市場は次回9月会合での連続利上げ(2.00~2.25%)を期待しているが、その確率はひと月前の71%と比べて直近は62%と低下気味だ。今回のFOMC声明が格別タカ派的なトーンとならない限り、利上げ期待は緩やかに後退し、ドルの上昇力も衰えていく可能性が高い。今週もドル円に対しては売り目線で臨むのが賢明であろう。
なお12日にシンガポールで行われる米朝首脳会談については、北朝鮮が簡単に非核化を受け入れるとは考えにくく、朝鮮戦争の終結合意があったとしても市場への影響は限定的であることから、少なくともドル円の上昇にはつながる材料はないと見ている。
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