FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年2月12日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は108円割れ寸前まで下落し、昨年9月以来の安値を示現。米国市場を発端に世界中の株価が急落し、リスク回避ムード一色となったことから、安全通貨の円が全般に買われる展開となった。円はドルだけでなく欧州通貨や資源国通貨に対しても全面高となった。
株安のきっかけは?
この世界的な株安の直接のきっかけは、言うまでもなく米国の金利上昇だ。2月2日に発表された米国雇用統計の良好な結果を受けて利上げ観測が高まり、金利カーブが全般的に上昇。年初には2.4%台だった10年債利回りは2.8%台まで跳ね上がり、今年利上げは4回との見方が浮上してきた。
先週も述べた通り、本来利上げと株高は相容れないものだ。これまではインフレでもリセッションでもない適温経済=ゴルディロックス期待の中で、緩やかな金利上昇と株高は共存できた。しかし急激な金利上昇と高すぎる株価はどう考えても共存できない。
景気拡大にともなってインフレ率と金利が上昇するのはごく自然なことだが、これまでは好景気にもかかわらず賃金も物価も上昇しなかったため、株式市場はインフレや金利上昇というリスクを永らく忘れていた。それを端的に表しているのがVIX指数だ。VIXは米国個別株のオプションのボラティリティーを指数化したもので、市場で不安心理が高まると上昇することから、別名「恐怖指数」として知られている。
VIXは一時50まで暴騰
下のチャートを見ると、VIXは2015年8月のチャイナショック時(人民元切り下げ)の53を高値に、ほぼ一貫して下げ続け、最近は「極端な弛緩」を示す10を割り込む水準も常態化していた。つまり市場は「もうオオカミは来ない」とばかり完全に油断していたといえる。そこに先週の株価急落、そしてVIXは一時50まで暴騰した。市場がいかに株高・VIX低下にベットしていた(賭けていた)か、そしてそのポジションがいかに大きかったかがうかがえる。
今回の株価急落が、果たして強気相場の終焉なのか、それとも一時的な調整なのか、現時点ではわからない。しかし油断し切っていた市場が突然のボラティリティー急騰で大きな損失を被ったことは間違いなく、その傷はすぐに癒えるとは思えない。今週も株式市場の動揺が収まらないようなら、ドル円も昨年9月の安値107.30円を割り込み下げを加速させる可能性も出てくるだろう。乱気流に巻き込まれた市場が体勢を立て直せるか、そのまま墜落するのか、今週もVIXショックの波紋に注目したい。
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