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一目均衡表入門|第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]

※この記事は、FX攻略.com2017年3月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

【一目均衡表入門 連載記事】
第1回 一目均衡表の原点[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第2回 三波動と時間関係①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第3回 三波動と時間関係②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第4回 三波動と時間関係、値段関係から分かること[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第5回 転換線と基準線①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第6回 転換線と基準線②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第7回 転換線と基準線③[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第8回 先行スパンと遅行スパン①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第9回 先行スパンと遅行スパン②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第10回 準備構成の「型」と9週足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第12回 週間実線のB、Yと仲値線[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第13回 B、Yの活用方法[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第14回 『一目均衡表』原著の内容[監修:細田哲生(三世一目山人)]

一目均衡表の著作権は株式会社経済変動総研が有し、原著の出版販売をしています。原著のご購入については一目均衡表公式ホームページをご覧ください。

サービス|一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研

『一目均衡表 週間編』で発表された9週足

前回は、準備構成の「型」である鐘化グラフを取り上げました。これは、下げの三波動の時間を償却し、基本数値「26」の底値固めをし、もみ合い放れを見せる…といった一連の流れにおいて、一目均衡表の考えが見事に合致している(キマっている)典型例だということでした。これは『一目均衡表 完結編』で述べられています。

また9週足の概要も解説しました。こちらは『一目均衡表 週間編』において、発表された考え方です。当週の終値と9週前の始値で陽線、陰線を作成。これらの陽連、陰連を数え、基本数値と照らし合わせ、相場の現在性を知ろうというのが、その趣旨です。

この9週足は何といっても、その作成方法が簡単だということが最大の特長です。現在はパソコンの為替ソフトで容易に一目均衡表を表示、確認できますが、かつては手書きグラフが当たり前の時代でした。日々(毎週)、いくつもの銘柄の均衡表を記すことは、長時間を要するものであり、実行できない人も多かったのです。

その難点を解決するために9週足を用意した、という記述が週間編にあります。週に一度、当週の終値を確認するだけでグラフを描画でき、それ自体に基本数値の考え方が含まれているというのが利点だといえます。

9週足は、「9」という基本数値の期間をまとめ上げ、その推移を可視化するものです。それ自体が基本数値に律せられやすい性質を持ち、また陽連、陰連を数えることによって時間関係を把握しやすくなるという利便性も得られます。そして、その作成方法から、8週分の始値は先見できるわけであり、「いくらの推移なら陽線(陰線)になる」という見当をつけることが可能になります。

9週足は一目均衡表を簡略化したものだが…

9週足とは、いわば一目均衡表を簡略化したものです。しかし注意したいのは、一目山人が週間編の前書きにおいて述べている次の言葉です。

「本来、一目均衡表の真髄は、完結編につきているのであります。いつ、いかなる相場でも、真に完結編に徹することが根本であります。しかし、時にカンタンに、殆ど何等の努力を要せず、しかも迷うことも、考えることもなくして、もうける事の出来るのは、週間均衡表の方が楽であるが、完結編の勉強が徹底する以前に、余り便利なものを見せることは、結局読者の大成をさまたげる事になり兼ねないのでありましょう」(※1)

一目山人『一目均衡表 週間編』(株式会社経済変動総研、4頁(※1))

9週足は簡単なものですが、それ単体に傾倒するのではなく、あくまでも完結編を主にしてもらいたい、との想いが込められているといえます。

9週足の作り方と、陰陽の見当のつけ方 

【x本後の陰陽は?】

1本後…終値が105円(b’)より上なら陽線、下なら陰線
2本後…終値が110円(c’)より上なら陽線、下なら陰線
3本後…終値が115円(d’)より上なら陽線、下なら陰線
4本後…終値が120円(e’)より上なら陽線、下なら陰線
5本後…終値が125円(f’)より上なら陽線、下なら陰線
6本後…終値が130円(g’)より上なら陽線、下なら陰線
7本後…終値が125円(h’)より上なら陽線、下なら陰線
8本後…終値が120円(i’)より上なら陽線、下なら陰線

前もって始値を記すことが重要

9週足を作る手順に従うと、当週より後の8本分の始値を、あらかじめグラフに記すことができます。これにより、未来に陰陽のどちらが立つか、連続する数(陽連、陰連)、色が切り替わる箇所(陽転、陰転)などの見当をつけることが可能となります。

「米ドル/円」9週足と9か月足のポイント

9週足は9陽連中(1月4日時点)。今後の始値が切り上がる中、陽連が続くか、陰転となるか!?

1月9日〜の週…終値が106.87円より上なら陽線、下なら陰線
1月16日〜の週…終値が110.86円より上なら陽線、下なら陰線
1月23日〜の週…終値が112.77円より上なら陽線、下なら陰線
1月30日〜の週…終値が113.28円より上なら陽線、下なら陰線
2月6日〜の週…終値が115.40円より上なら陽線、下なら陰線
2月13日〜の週…終値が117.95円より上なら陽線、下なら陰線
2月20日〜の週…終値が117.05円より上なら陽線、下なら陰線
2月27日〜の週…終値が117.28円より上なら陽線、下なら陰線

9か月足は3陽連中(1月4日時点)。2月陰転がなければ7月まで陽連が続きそう

2月…終値が110.66円より上なら陽線、下なら陰線
3月…終値が103.13円より上なら陽線、下なら陰線
4月…終値が102.29円より上なら陽線、下なら陰線
5月…終値が103.43円より上なら陽線、下なら陰線
6月…終値が101.20円より上なら陽線、下なら陰線
7月…終値が104.82円より上なら陽線、下なら陰線
8月…終値が114.40円より上なら陽線、下なら陰線
9月…終値が117.28円より上なら陽線、下なら陰線

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「ユーロ/米ドル」9週足と9か月足のポイント

9週足は13陰連中(1月4日時点)。始値が一段、二段と切り下がる中での反応に注目

1月9日〜の週…終値が1.0831より上なら陽線、下なら陰線
1月16日〜の週…終値が1.0590より上なら陽線、下なら陰線
1月23日〜の週…終値が1.0608より上なら陽線、下なら陰線
1月30日〜の週…終値が1.0625より上なら陽線、下なら陰線
2月6日〜の週…終値が1.0530より上なら陽線、下なら陰線
2月13日〜の週…終値が1.0438より上なら陽線、下なら陰線
2月20日〜の週…終値が1.0450より上なら陽線、下なら陰線
2月27日〜の週…終値が1.0466より上なら陽線、下なら陰線

9か月足は3陰連中(1月4日時点)。1.1000水準まで戻らない限り、7月までは陰連が続きそう

2月…終値が1.1131より上なら陽線、下なら陰線
3月…終値が1.1094より上なら陽線、下なら陰線
4月…終値が1.1173より上なら陽線、下なら陰線
5月…終値が1.1156より上なら陽線、下なら陰線
6月…終値が1.1227より上なら陽線、下なら陰線
7月…終値が1.0979より上なら陽線、下なら陰線
8月…終値が1.0589より上なら陽線、下なら陰線
9月…終値が1.0466より上なら陽線、下なら陰線

一目均衡表 豆知識

原著の概要

『一目均衡表』(通称、第一巻)は一目均衡表の転換線、基準線、先行スパン、遅行スパンについて、『〜完結編』は三波動の考え方について、『〜週間編』は9週足の考え方について、記しています。

均衡表の並び順

I波動が上昇し続けると仮定した場合、遅行スパン>相場実線>転換線>基準線>先行スパン上限>先行スパン下限の順。逆に下降し続ける場合は、遅行スパン<相場実線<転換線<基準線<先行スパン下限<先行スパン上限という順の位置関係になります。

基本数値

「9」「26」を”絶対数”とし、その組み合わせから得られる数値が「基本数値」。転換線と基準線の算出、先行スパンと遅行スパンのずらしにこれらの数値が用いられています。9,17,26,33,42,51,65,76,83,97,101,129,(100+基本数値)…など。

※この記事は、FX攻略.com2017年3月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

【次を読む】
一目均衡表入門|第12回 週間実線のB、Yと仲値線[監修:細田哲生(三世一目山人)]

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