FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年10月28日号
先週のドル円相場
米中貿易協議の前進を受けて株式市場が堅調に推移する中、ドル円は108円台で底堅い動きとなった。日経平均は一時22800円台に達し1年ぶりの高値を示現。NYダウも一時27000ドル台を回復した。ただ英国のEU離脱交渉の難航など不透明感もあり、上値を追う動きは見られなかった。
ブレグジットは一段と不透明に
英EU離脱は暗礁に乗り上げており、見通しはますます不透明になっている。英政府はEUに対して離脱延期を要請し、EUはこれに同意したが、新しい離脱期限は現時点で未定という。今月末までにEUを離脱できないなら「溝で野垂れ死んだ方がまし」と発言していたジョンソン英首相は、EUが1月31日までの延期を認めるなら、12月12日に総選挙を実施したい意向を示している。英国では首相に解散権はなく、選挙実施には下院で3分の2以上の賛成が必要となるが、どうやらブレグジットは3か月の延期と解散総選挙までありうる不確実性を抱える情勢となってきた。
ブレグジット混乱はニューノーマル
ただし先週も述べた通り、ブレグジットをめぐる混乱は米中貿易問題と同じように、ニューノーマル(新常態)として数年にわたって続く公算が大きく、市場の関心からは徐々に外れていくと見ている。先週のポンドは若干弱含んだものの、最近の上昇幅を考えれば微調整の範囲内。英欧の株式市場もほとんどネガティブな反応を見せていない。ブレグジットをめぐってさらに不透明感が強まったとしても、市場は今さらリスク回避の行動をとるとは考えにくく、ドル円の下落余地は限られるだろう。
FOMCは利下げ当面打ち止めか
今週火・水曜日にはFOMCが開催される。9月FOMCでは0.25%の利下げを決定し、「経済活動の持続的な拡大に対する不透明感は残る」として、「景気拡大を維持するために適切に行動する」と、次回以降の追加利下げを予告していた。市場は今回0.25%の利下げを9割以上織り込んでおり、当局者から利下げに否定的な発言も出ていないことから、今回の0.25%利下げはほぼ確実と見てよさそうだ。
ただし米中貿易協議が部分合意に向けて前進し、株式市場にも楽観的ムードが漂う中、FOMCメンバーの危機感も幾分緩和されているはずだ。FOMC声明は、「今後の行動(追加緩和の有無)は経済データ次第」といった柔軟な文言に書き換えられる可能性が高い。FF金利先物は、今回の0.25%利下げを前提とすると、次回12月会合での利下げの確率は2割程度、来年3月まで見通しても4割程度しか織り込んでいない。つまり、市場では「今回利下げすればしばらく様子見」との見方が増えていることになる。
12月FOMCは利下げ見送りの見方が増えている 出所:CME
したがって、今回FOMCが大方の予想通り0.25%の利下げを決定し、今後の追加緩和についてのフォワードガイダンスを後退させれば、ドルは材料出尽くし感と利下げ打ち止め観測で上昇する可能性が高い。ここ2週間極めて狭いレンジでもみ合っているだけに、レンジの上限である109円の壁を突破すれば、上昇に弾みがつく可能性もある。今週も押し目買いスタンスを継続したい。
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