FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年3月2日号
先週のドル円相場は
新型コロナウィルスが欧米でも感染拡大し始めたことを受けて悲観的見方がぶり返し、世界同時株安・全面的なリスク回避モードとなったことから、ドル円は週初の111円台後半から110円台割れへ急落。金曜日には、NYダウが7日連続の下げとなり、米国10年債利回りが過去最低を更新する中、一時107.51円まで下落し、一気に年初来安値を更新した。NYダウは一週間で3500ドルを超す記録的な下落となり、米国10年債利回りは過去最低となる1.11%台まで低下した。
先週の当コラムでは、市場全体でみると楽観と悲観が混在しており、新規の買いが利食い売りとぶつかってもみ合いとなると予想したが、これほどの急変に見舞われるとは思わなかった。アジアで発生した正体不明の疫病が、欧米の金融資本にとってももはや対岸の火事ではなくなってきたということだ。彼らには20世紀初頭に5千万人が死亡したスペイン風邪というトラウマがあるから、確かにその恐怖はわからなくもない。
買われ過ぎの反動か
ただ今回の下落は、楽観的過ぎた上昇の反動も大きかったのではないかと思う。先々週はさしたる好材料もないのに米国株は最高値を更新し、ドル円も112.23円と10か月ぶりの高値を付けていた。先週のドル円の下落はこの上昇をちょうど下に倍返しした格好だ。このような場合、上昇も下落もオーバーシュートで、結局元の水準=110円付近に収束していくパターンが多い。
110円→112円→108円でちょうど倍返し 出所:NetDania
米国株は割安圏
また、NYダウやS&P500が200日移動平均を下回り、恐怖指数VIXが50%近くに達するというのは、過去の経験則でいえば「かなりいいところ」だ。米国株は配当利回りスプレッドから見てもすでに割安圏に入っており、パニックさえ収まれば急反発の可能性がある。先週はパウエルFRB議長が何らかの対応を示唆したが、ここで機動的な利下げや資金供給があれば流れが変わるかもしれない。株式市場が恐怖のピークを通過すれば、ドル円もおのずと底入れに向かうだろう。
VIXは恐怖のピークを示唆 出所:StockCharts.com
円は安全でなく、最後はドルしかない
今回のコロナショックで円が買われるというのも、冷静に考えてみれば合理的でない。日本全国であらゆるイベントが中止となり、外出や買い物すらままならない。1~3月の日本経済はリーマンショック級の試練に直面するだろう。また中国がゼロ成長になれば日本経済が受ける打撃は計り知れない。リスク回避というなら、コロナショックのまさに当事者国通貨である円ではなく、最も影響を受けにくい米国、ドルを買うべきである。円買いはいわば脊髄反射的な動きであり、トイレットペーパーと同じくみんなが買うから買うという群集心理の行動だ。おそらく長続きはしないだろう。
今週はドル円を(そして米株も)割安に買えるめったにないチャンスとなる可能性があると見ている。下値を見極めたうえで打診的な買いを考えたい。
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