FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年4月6日号
先週のドル円相場は
四半期末を通過しドル需要が一段落する一方、株安・リスク回避の円買いが強まったことから、一時107円台を割り込んで106.92円まで下落。しかし20ドル割れまで暴落していた原油相場が減産期待を背景に29ドル台まで急反発すると、為替市場でもセンチメントが幾分回復し、108.68円まで反発した。
米国雇用悪化には反応薄だったが
先週金曜日に発表された米国3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が-71.3万人(前回+27.5万人、予想-10.万人)と9年半ぶりの減少となり、失業率も4.4%(前回3.5%、予想3.8%)へ急上昇と、予想以上の悪化となった。しかし、新規失業保険申請件数が直近2週間で約1000万件にのぼっていたことから、市場もかなりの下振れを覚悟していたとみられ、反応は限定的だった。
もっともこの悲惨な数字ですらほんの序の口に過ぎず、4月以降は都市封鎖の影響が本格的に反映され、これまで見たことのないほど壊滅的なデータが次々と出てくるだろう。米国の景気後退は織り込み済みとの見方もあるが、楽観は禁物だ。米国株式市場も一旦は底入れしたかに見えるが、今後企業倒産が激増し失業率が跳ね上がる中で、二番底をつけに行く動きを当然想定しておかねばならない。
コロナリスクは米国がダントツ
米国では、新型コロナウイルスの感染者数が3日時点で26万人超となり、死者数は7千人近くになった。中国がすでに封じ込めに成功したと見られ、死者数トップのイタリアでも「危機的状況は脱した」との政府見解が出されるなかでは、米国の惨状が一段と浮き彫りになってくる。下のグラフは、各国の感染者数の推移(200人を超えてから起算)だが、先にパンデミックとなったイタリアの上昇カーブから見て、米国の感染ピークは少なくとも10日以上先だろう。米国は今後1~2週間がまさに正念場と言ってよい。
出所:Databrew
日本も爆発的感染拡大の瀬戸際にあるが、現時点で感染者数3千人強であり、米国とは桁が2つ違う。外出自粛とはいえ、先進国で普通に通勤や買い物ができるのは現在日本くらいであろう。そうした点において日本は相対的にリスクが小さい。為替相場は2国通貨の相対的な力関係によって決まるものだから、新型コロナウイルスを尺度にするならドル安・円高と予想するのが自然だ。
「全員負け組」の中で…
また今後世界全体が景気後退に陥り、いわば「全員負け組」となった場合、最も売られやすい通貨はドルであろう。コロナショック前に好調だっただけに落差も大きくなる。反対に最も買われやすいのは円ではないか。株価暴落で投資や投機が低調になるとすれば、経常収支が黒字で対外純資産が世界一の日本が消去法的に優位となるからだ。
為替市場のゲームのルールは「美人投票」から「不美人投票」に変わった。現在最も不美人は米国であり、最も不美人でないのは日本だと考えられる。今週も引き続きドルの下落リスクを警戒したい。
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