FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年8月24日号
先週のドル円相場は
日本の第2四半期GDPが前期比年率マイナス27.8%と戦後最大の落ち込みを示したことや、米中閣僚級の貿易協議の延期を受けて米中対立が意識されたこと、また安倍首相の健康不安説が再燃したことなどから次第にリスク回避ムードが強まり、105.10円まで下押し。
しかし19日に公表されたFOMC議事録(7月28・29日開催分)で、9月会合での追加緩和が示唆されなかったことから、ドルが全体に買い戻され、106.22円まで反発した。1.19ドル台後半まで上昇していたユーロドルは1.17ドル台半ばまで反落。ドルインデックスは92.13から93.47まで回復した。
米追加緩和期待は後退
7月開催のFOMC議事要旨では、ゼロ金利政策を長期にわたって維持する新しい政策指針を導入する考えが表明された一方、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)に否定的な見解が盛り込まれたため、市場の金利低下期待は後退した。
FRBはこれ以上金利を下げることのメリットは小さいと考えており、9月会合では追加緩和策の代わりにより明確なフォワードガイダンスを導入する可能性が高まってきた。
フォワードガイダンスとは、政策金利を一定期間引き上げないと明示し、場合によっては利上げ解禁のための必要条件(インフレ率など)を明示するものだ。ハト派的な政策ではあるが、追加利下げやイールドカーブ・コントロール導入と比べれば金利低下圧力は小さい。
FF金利先物のテーブルを見ると、マイナス金利を示す「100超」の価格は2022年前半まで一掃されている。FF金利先物市場は、一時は今年中にマイナス金利が導入される可能性を織り込んでいた。極端な金利低下期待は影を潜めつつある。
FF金利先物市場ではマイナス金利予想は先送りされている 出所:CME
ジャクソンホール会合
今週後半(27・28日)にはカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(いわゆるジャクソンホール会合)が開催される。しばしばFRB議長から重要な政策変更のヒントが示される注目のイベントだ。
この会合で、パウエル議長が、FRBの次の一手はフォワードガイダンスであることを示唆すれば、追加緩和観測(イールドカーブ・コントロールやマイナス金利)はさらに後退し、このところのドル独歩安にも歯止めがかかるだろう。
先週ユーロドルが大幅に反落し、ドルが全体に巻き返したのは、そのあたりのニュアンスを先取りしたものと考えられる。
ユーロに下落余地
IMM通貨先物の取り組みを見ると、投機筋のユーロの買い越し(ドルショート)が約20万枚と過去最大規模に膨れ上がっており、ユーロの下落余地が小さくないことを示唆している。
IMM投機筋ポジション 出所:https://imm.gradefour.net/
今週は、ジャクソンホール会合に向けて、米国の追加緩和期待の後退とともにユーロドルが下落し、ドル円も底堅く推移するというのが最も蓋然性が高いシナリオであろう。
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