FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年11月9日号
先週のドル円相場は
米国大統領選挙は、バイデン氏圧倒的優勢の前評判に反して激しい接戦となった。開票序盤にトランプ大統領善戦の見方から混乱を想定したリスクオフのドル買いが先行し、一時105.34円まで上昇。しかし開票が進むにつれてバイデン氏が次第に優勢となり、株高とともにリスクオンのドル売りが強まった。木曜日には下値節目の104円を割り込み、金曜日には一時103.18円と3月以来の安値を示現した。
なおNYダウは1週間で2千ドル近く上昇し2万8千ドル台へ。日経平均は2万4325円23銭と終値ベースでなんと29年ぶりの高値へ上昇した。
リスクオンでドル売り
本稿執筆時点(7日昼)で大統領選挙はまだ決着がついていないが、株式市場の参加者は一貫して楽天的で、その時々で都合の良い解釈をひねり出しながら株価を上昇させてきた。これにともなって安全通貨のドルは売られ、ドルインデックスは92台前半とコロナ後の安値に接近している。
大統領選挙はまだ紆余曲折が続きそうだが、選挙前には混乱を先取りしてすでに株価は売り込まれていたため、イベント通過・材料出尽くしの反応となっている。
最悪のシナリオは勝者が決まらないまま政治的空白ができることだったが、株式市場はおそらくそれすら想定の上で「現状が大きく変わることはない」との読みで株を買っている。今後どのような結末を迎えようと、ある程度は想定済みであり、株式市場が極端な弱気に傾く可能性は小さいと見ていいだろう。
このまま株価堅調が続けば、リスクオンでドルが徐々に売られていく展開になりやすい。
FOMCは追加緩和を示唆
先週は大統領選挙の喧騒の中でFOMCが開催され、声明では「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する用意がある」との文言が据え置かれた。
今回の会合では、月間の資産購入額を変更しなかったが、パウエル議長は会見で「今回の会合でわれわれは資産購入について議論した。景気のさらなる下支えのため資産購入プログラムの構成やデュレーション、規模、ライフサイクル をシフトすることができる」と発言している。
コロナ感染第三波が猛威を振るう中、まさに「委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスク」が生じており、次回12月15-16日の会合で資産購入プログラムを変更する可能性が高まったと言える。米国債利回りは再び低下に向かい、ドルは一段と圧迫されるだろう。
コロナ感染拡大で消去法的円買い
米国では先週、一日あたり感染者数は12万人を突破した。欧州では英国が2度目のロックダウンに突入し、フランスやイタリアなどでも外出禁止など厳しい制限が行われている。
株式市場はコロナ禍でも恩恵を受けるセクターがあることから、感染拡大に対していまだ寛容だが、為替市場ではドルもユーロも積極的に買いづらく、結局消去法的に円が買われるというシナリオが浮かんでくる。
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104円付近が戻り売りゾーン
先週はリスクオンのドル売りだったが、市場のセンチメント次第では瞬時にリスクオフの円買いに変質する可能性がある。
リスクオンならドル売り、リスクオフでも円買いなら、ドル円は弱気スタンスを維持するのが賢明だ。
チャート上は一進一退を繰り返しながら高値・安値を切り下げていくパターンが続いており、今週は104円付近が戻り売りゾーンとなりそうだ。
ドル円日足 出所:NetDania
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