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FX力を鍛える有名人コラム

ドル円は正念場!上昇トレンドは終焉か[井口喜雄]

トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 

ポンドのスパイクについて

先週金曜日のポンドのスパイクについて少し話をします。

10月7日の午前8時7分、ポンド/米ドルは1.26ドルを割り込み1.19ドルまで、ポンド/円は131円から121円まで大暴落をしました。ディーラーが大声で「何だこれは」と叫んだ第一報の知らせから約1分間での大暴落です。あまりの急激な動きにディーリングルームは騒然となりました。

この1分間で1,000pip近い暴落ですから一般の投資家が対応できるようなスピードではなかったように思います。実際の取引もストップロス注文とロスカット注文の売りがほとんどで、かなりのお客様が痛みを伴う結果となってしまいました。 

暴落原因については様々な説がありますが、全てにおいて憶測の域を出ていません。一説にはフランスのオランド大統領が「英国はEU離脱の報いを受ける必要がある」と発言したことが原因との報道がありましたが、今更オランド大統領のこの発言にここまで反応するとは思えません。

また、一方ではポンド/米ドルに誤発注があったというヒューマンエラーに関しても最近のシステムであればバリテーションがかかるでしょうし考えづらいです。

下落の要因となったトリガーは特定できていませんが、一つだけ分かっていることがあります。それは、AIによるアルゴリズム取引がポンド売りを誘発したということです。

AIによる仕掛けについてはご存じの方も多いと思いますが、恐ろしいのはそのスピードがだんだん速くなっていることです。AIの数が増えているのでしょう。チャイナショックや、Brexitよりもスピードという意味では今回が一番早かったかもしれません。今後はこのスピードに慣れていかなくてはなりません。月並みではありますがリスク管理対応として、オープンポジションの場合はいかなる時でも損切りをタイトに入れて対応していかなくてはならないのかもしれません。

米大統領選第2回TV討論会は決定打なし

今週月曜日に開催された第2回TV討論会内容は政策論争と言うよりは双方が個人批判に終始していました。討論会において決定打はなく、現地のレポートでも互角の戦いといった報道が多いようです。

ただ、個人的な印象としてはヒラリー氏の守りは相当堅く、トランプ氏がここを切り崩していくのは難しいように感じました。ヒラリー氏が自滅しない限りトランプ氏は苦しいと言わざるを得ません。

ただ、マーケットがヒラリー氏を織り込み、トランプ氏を全く織り込んでいないため、円高リスクは常に抱えてはおります。また、4か月前のBrexitの教訓をいかすのならば(EU残留だと思い込んでいた)、ヒラリー氏だろうと思い込んでしまうのは危険であり、なるべく偏った見方はしないように注意したいと思います。

米ドル/円は正念場!105円を上抜けなければ上昇トレンドは終焉か

米ドル/円は104円越えを3回トライしましたが、分厚いオプションがあるようで失敗に終わっています。この104円や105円といった急所を上抜ける事ができなければ、米ドル/円上昇のエンジンは停止すると見ています。

先月末から上昇要因となっていたのは「米利上げ」「原油高」「トランプリスク後退」の3つが主な要因と考えられますが、この材料ではここから先の伸びしろが期待できません。

まず利上げに関してはFed Watchによる利上げ確率は75%まで急上昇しているほか、米大統領選も同様にヒラリー氏を織り込んでいます。原油高も50ドル付近では上値を抑えられていて、ドル上昇には新たな燃料が必要だと思います。新たな材料がない場合週末にかけて102円~104円のレンジではないでしょうか。

また、今週は重要なイベントがないのですが、今夜3:00(27:00)にはFOMC議事録(9月20、21日開催分)が公表されるのでFOMCメンバーの利上げに対するスタンスが確認できます。その他、欧州金融不安に関しての関心度が低下していますが、報道一つで流れは簡単に変わってきますのでまだ安心できる状況ではなく、円高方向へのリスクは軽視できません。米ドル/円、クロス円でロングにするならば必ずストップをいれておきましょう。

テクニカル的にも方向感がつかみにくい状況

米ドル/円は方向性を示す一目均衡表の基準線は横ばいとなっており方向感がつかみにくい状況です。上値のポイントは9月高値104.30円で、上抜けるとネックラインを突破するので上値余地が拡大しそうですが、簡単には抜けられないでしょう。

下値目途は一目均衡表の雲の下限の位置する102円の前半でこのあたりの下押しがあれば拾ってもよさそうです。

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