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FXの魅力の本質を理解しよう

目からウロコ?FXの魅力の本質を理解しよう~損失を取り戻すのはなぜ困難なのか?~[いいだっち先生]

目からウロコ?FXの魅力の本質を理解しよう~損失を取り戻すのはなぜ困難なのか?~[いいだっち先生]

損失を取り戻そうとすると失敗しやすい

 こんにちは、いいだっち先生です。前回レバレッジに関する誤解を説明しました。高いレバレッジで取引をすると通常よりも早く資金が減ってしまう……と誤解している一般トレーダーが多いからです。実際、レバレッジで取引するのはギャンブルだと思っていたり、レバレッジに対してマイナスのイメージを持っている方をこれまでに数多く見てきました。

 しかしながら、1万通貨を運用する場合、資金が100万円であろうが10万円であろうが、100pipsマイナスだったならば、損失額はどちらも1万円と変わりません。何も知らずに危険と決めつけるのではなく、きちんと理解してリスク管理をすれば、レバレッジは非常に便利な仕組みになります。

 昨今、多くのメディアやSNSで大きな損失を抱えたトレーダーさんが注目を浴びています。もはや大きな損失を抱えるのが一種のパフォーマンスや芸のようになっているのではないかと思えるほどです。そして、たいていはうまくリカバリーして、また大きな損失を抱える…を繰り返し話題になります。

 いいだっち先生も大きな損失を抱えた方の配信を拝見したことがあります。そこで気になったのが「ここまで稼いできたのだから、また取り戻すことができる」という言葉でした。しかし、残念ながらほとんどの人は大きな損失を抱えるとリカバリー不能になり、退場するケースの方が多いです。なぜでしょうか?

損失の10万円と利益の10万円

 皆さんは、損失の10万円と利益の10万円は全く違うということを認識していますでしょうか? 同じ10万円という金額ですが、全く違うのです。もちろん、マイナスとプラスという属性の違いはありますが、トレードにおいて重要な違いもあります。

 例えば、あなたの資金が30万円だったとします。損失を出して資金が10万円目減りしたとしましょう。この場合、資金は30万円から20万円になるので、-33.3%となります(図①)。そして、20万円になった状態から損失の10万円を取り戻そうとした場合はどうでしょう? 20万円から30万円に増やすには+50%にする必要があるのです(図②)。

資金が10万円目減りした場合の図 資金を10万円取り戻す場合の図

 もうお分かりになりましたね! 失われた金額は3分の1なのですが、減った状態から取り戻すときは2分の1の資金を増やす必要があります。これが、取り戻すのは難しいといわれるゆえんなのです。

損失に関してはとにかく思慮深く

 トレードに損切りはつきものです。特にレバレッジを活用した場合はよりシビアに考えなくてはなりません。失ったトレードのチャンスは後からいくらでもやってきますが、失ったお金は戻ってこないのです。

 資金にゆとりがある方も同様です。資金に余裕があると、損失をおろそかにする(例:塩漬けポジション)傾向も見られます。「損切りをしない方が良い」とまれに耳にしますが、レバレッジを活用したトレードならば絶対にあり得ません。ゆえに「いかに含み損が膨らむ前に見切りをつけるか」というノウハウが重要になります。

シビアにトレードするには?

 損切りしない方が勝てるとか、損切りばかりすると「損切り貧乏」になるとか、いろいろと意見はありますが、レバレッジを活用しない、もしくは低レバレッジならばそれもありだと思います。ただ、それでもプラスに転じるまでの期間は何もできなかったり、時間が無駄になったりします。そしてプラスに転じたならば、どこで利食いするのかも考えておかなければなりません。長い時間をかけてやっとプラスに転じたのに少しの利益で決済してしまっては、割に合わない投資となってしまいます。であるならば、含み損が膨らむ前に見切りをつけて、さっさと次のチャンスを待った方が効率良くトレードができるでしょう。

 では、いかに見切りをつけるのか? それはエントリー手法にかかってきます。明確なエントリーパターンがあれば、早く見切りをつけることも可能です。逆にエントリー根拠が曖昧だと、見切りをつけるポイントも曖昧になってしまいます。

 人間は未来を100%予想することはできません。なので、トレードは価格が上がるのか下がるのかの視点だけでは事足りないのです。(チャートが)こうなった場合は売りで、こうなった場合は買い、という明確なエントリーパターンを習得し、こうなった場合は手仕舞いというシナリオを構築しておくことが大事なのです。

 つまり予想する能力よりも、シナリオを構築し、それを実行する能力の方が重要というわけです。

※この記事は、FX攻略.com2020年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

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