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週刊FXシナリオ|週明けは調整から(10/31 6:09)[阪谷直人]

週明けは調整から(10/31 6:09)

週明け昨日は調整の日でした。

NYダウは、前日比85ドル超安の23348。
NASDAQ指数も、前日比2ポイント超安の6698。
米10年債利回りは、前日比0.05%低下の2.36%へ。
ドル円も、113.83から113.02へ下落。

ポイントは3つあります。

1.米法人税率に関するブルームバーグの報道

先ずは ブルームバーグが、米下院で法人税率を2022年までの5年間に段階的に毎年3%づつ引き下げ20%まで下げる案が検討されていると報じた事。まだ確定ではないものの、これが実現すると今まで織り込んで来た景気への効果が大分薄れてしまいます。

ただその後サンダース報道官は、トランプ大統領は米法人税率の段階的引き下げを検討していないと、その報道を否定したものの相場は戻りませんでした。

2.超長期債に関するブルームバーグの報道

2つめは、やはりブルームバーグが、ムニューシン財務長官が政府は超長期債に対する大きな需要はないとみていると発言したと報じた事。

3.FRB議長の後任人事

3つに、FRB議長の後任人事に関して、トランプ大統領が他の候補よりもハト派的とみられているパウエルFRB理事を指名する公算が大きいと伝わった事。 ホワイトハウス当局者によれば、トランプ大統領は11月2日に次期FRB議長人事を発表するとの見通しを示しています。

今日からのFOMCでドル円は?

加えて、今日から2日間FOMCが開催され、政策金利は据え置かれるとの見方が大勢となっているものの、もしドル高懸念発言が出るかもしれず、ドル円の上値115水準は上抜けにくい地合いです。

テクニカルに見ると、昨日下値押しを安値113.02までと、113.28の転換線はして抜けましたが、下値112.96の基準線に下値を抑えられた格好で、今日は113水準を下抜けその基準線を下抜けるかどうかを見極める局面です。

30日からの相場のポイントは?(10/28 11:09)

昨日27日もドル円は上下動の荒い日でした。

1.GDPで114.45まで急伸

まず、GDPで114.45まで急伸。

NY朝方発表された第3四半期米GDP速報値は年率換算で前期比3.0%増と市場予想を上回り、底堅い伸びを維持。GDP発表直後は、12月の米利上げはほぼ確実との見方から114.45まで急伸。

2.次期FRB議長のブルームバーグ報道

その直後、トランプ大統領が次期FRB議長にタカ派のテイラー・スタンフォード大学教授ではなく、パウエルFRB理事の指名に傾いているとのブルームバーグ報道で一気に113.71へ下落。

パウエル理事は、もう一人の有力候補テイラー・スタンフォード大教授と比べてタカ派色が薄いとみられ、パウエル理事がFRB議長に指名される場合、現行のFRBの緩やかな利上げ軌道の継続が想定されます。

ただ最終的な決定はまだで、トランプ大統領はいつでも考えを変える可能性があるとされ、イエレン議長再任の可能性も排除していないとされます。    

ホワイトハウスのサンダース報道官は昨日27日、トランプ大統領は来週、FRBの次期議長人事を発表すると明らかにしました。11月3日のアジア歴訪出発までに発表するとみられます。

3.カタルーニャ州の独立問題

そしてカタルーニャ自治州議会が独立宣言を可決した事で、欧州の混迷を嫌気してのリスクオフからユーロ売りが加速、同時に安全資産とされる円買いも進行。

カタルーニャ自治州議会は昨日27日、独立に関する動議を賛成多数で可決、スペインからの独立を宣言。スペイン中央政府はその直後、上院の承認を受けカタルーニャ州の直接統治に動き、ラホイ首相はカタルーニャ州政府の閣僚を解任すると同時に議会を解散、さらに12月21日に総選挙を実施すると発表。

一気にユーロ圏での政治的な緊張感が高まっています。

これらの動きを受け米10年債利回りは2.417%に低下。
一時は7カ月ぶりの高水準となる2.488%にまで上昇していました。

10月30日週はどうなる?

そこで30日からの週はどうなるでしょう?
なんといっても10月31日〜11月1日に開催されるFOMCに注目です。

サプライズの展開はないとみられますが、

(1)インフレ見通しに警戒姿勢を強める場合、
(2)12月利上げのシグナルを示す場合、

市場・投資家は上値を試すと想定します。

米国株式が依然高値更新を継続する中でドル円は目先上値の、

・前回高値の7月11日高値114.49
・前々回高値の3月10日高値115.50

を試す展開と想定します。

ドル円、118への動き?(10/28 9:49)

足元のドル円の動きを今回あえてテクニカルだけで見てみます。

今の足元の上げ相場の起点は9月8日安値107.31です。

ここを起点とした基準波動(N波動)として、
9月8日安値107.31から、10月6日高値113.43までの上げを第1波動、
10月6日高値113.43から、10月16日安値111.65までの下げを第2波動。

そして、

10月16日安値111.65からの今の上げ相場が第3波動が進行中
と想定します。

つまり、9月8日安値107.31からの上げの後、9月21日高値112.71を付けた後は111.50〜113.50のレンジ相場・もみ合い相場を形成していて、その中心値が「112.50」でした。

これが、10月20日で上抜けて、10月23日以降先週1週間は113.20〜114.50のレンジ相場・もみ合い相場を形成していて、その中心値が「113.80」でした。

ポイントは、

・前回高値の7月11日高値114.49
・前々回高値の3月10日高値115.50

の2つです。

昨日27日は114.45まで高値を試してきています。

上記N波動の上値目標値は、

V値  :115.21=113.43+(113.43-111.65)
NT値:115.99=111.65+(111.65-107.31)
N値  :117.77=111.65+(113.43-107.31)
E値  :119.55=113.42+(113.43-107.31)

となります。

このまま順調に第3波動が上値を伸ばしていく場合、

114.49 前回高値の7月11日高値
115.21 V値
115.50 前々回高値の3月10日高値
115.99 NT値
という「115.00の価格帯」。

そして、

117.77 N値
118.61 1月3日高値の本年年初来高値
118.66 昨年2017年12月15日高値
119.55 E値
という「119.00の価格帯」へと上伸の展開を想定します。

想定はしますが、きっとタイミング的には年末を迎える事になるでしょう。その後は一旦上値を抑えられ下値へ下落する調整の動きを想定します。水準的には現在の相場の中心値「111.50」までの下げを見ています。

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