FX力を鍛える有名人コラム

トランプ勝利も当面レンジ。三尊天井完成で70円台の円高も[水上紀行]

大統領選で意外や意外、トランプ氏が当選し、世界中がびっくり仰天となりましたが、昨日のニューヨークでは、頭の切り替えも早く、新政権への期待から、米国株高、米国債10年物利回り上昇となり、米ドル/円も一時106円接近となりました。

しかし、個人的にはそれほどここから米ドル/円が大幅に上昇するとは見ていません。

まず、テクニカル的に申し上げれば、2014年以来、以下の様なヘッド・アンド・ショルダーを形成しているところです。

ヘッド・アンド・ショルダーは、左右の肩(ショルダー)と真ん中の頭(ヘッド)からなり、有名チャートのひとつです。

左肩が2014年に9か月をかけて、ざっくりと申し上げて、100円~106円のレンジ幅で形成されています。

トランプ後の米ドル/円予測

教科書的には、左右の肩は等分ですので、現在形成中の右肩も等分の9カ月をかけて形成されるのであれば、今年の7月から9か月ですので、来年の4月ぐらいまでは2014年頃とほぼ同じ100円~106円近辺のレンジ相場が続くものと見ています。

また、昨日トランプ氏が大統領選に勝利したといっても、大統領に就任するのは来年の1月20日です。そして、それから新政権の政策決定がなされていくわけで、今のところいくら何をやるかと詮索しても憶測に過ぎず、特に運用方針決定に慎重をきたす投資家達が動くと思えません。

なぜ、投資家達の動きが重要かといえば、投機筋の日々の売買とは違って、いったん投資方針を決めると、一方的なフロー(資金移動)を作るのが投資家だからです。

相場がトレンドとなるためには、こうした投資家のフローができなければなりませんので、彼らが意思決定するまでは、宙ぶらりん、つまりレンジ相場が続く可能性が高いということは、ファンダメンタルズ的にもいえるのではないかと考えています。

なお、投資家達は、方針決定してから動くとなると、怒涛の勢いで一方向に資金を流しますので、大きなトレンドを作るものと思われます。

つまり、ヘッド・アンド・ショルダーが完成する春前後に大きな動きとなり、その方向は、ヘッド・アンド・ショルダーの定石を踏めば、ヘッドとショルダーの高さ分、落ちると見ています。

つまり、おおよそですが、ヘッドの高値が125円、ショルダーの安値が100円とすると、100円-(125円-100円)=75円あたりということで、2012年から始まった円安相場の起点となる2011年の水準75円~77円ぐらいのところに戻るのではないかと考えています。

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