【来週の米ドル/円予想レンジ】→ 97.60-102.20
「Fed‘s Dudley: September rate increase is possible(米NY連銀ダドリー総裁:9月の利上げは可能だ)」-。これは8/16米経済番組のタイトルである。同番組に先立って発表された7月米消費者物価は、前月比ほぼ横ばいだったが、ダドリー発言で米中長期金利は上昇し、ドル買いが強まった。1ドル99円半ば割れが回避されたのだ。
イエレン議長の代弁を務めるダドリー総裁
ダドリー発言の主旨は「金利先物市場は利上げを織り込み不足」「状況を考慮すると10年債利回りはかなり低い」とした見解だ。そこで思い起こしたのは、5/18の4月FOMC議事要旨公開を受け、6月米利上げ期待(中長期金利急騰)が強まった場面である。
複数のFRB幹部が利上げの可能性を言及し、5/19にダドリー総裁が「6月FOMCで行動を起こす可能性は確実にある」と発言。5/28にはイエレン議長が「今後数カ月に利上げすることが恐らく適切となる」と述べ、米ドル/円と米中長期金利は6/3の米雇用統計ショックまで堅調に推移した。
では、今般のダドリー発言の真意は何か。2つあると推測する。
① 利上げ姿勢を強めて米株価が調整下落しても、雇用情勢や消費性向は健全で米経済は脆弱ではない、としたメッセージを示す必要性。
② 米中長期金利格差(スプレッド)が縮小しており、景気牽引の先鞭役となる銀行収益に連動している長短金利差の動きを促す狙い。
②においては銀行収益が増加すれば貸出増、企業成長、そして雇用拡大に繋がる構図が浮かぶ。低金利時代の構造脱却を目論んでいると読めるのだ。
イエレンFRB議長は利上げを示唆するか?
8/26カンザス連銀主催ジャクソンホール会合でのイエレン議長講演が利上げを示唆するのではないかとの一部観測がある。
しかし筆者は6/24英EU離脱で政治的テールリスクが現実化したことから、不確実性がある米大統領選挙を控えて、イエレン議長は利上げの明確な時期をぼやかすのではないか、と見ている。その際は失望でのドル売りが強まり円高が進行するかもしれない。しかし、8/18に日銀・財務省・金融庁の会合が開催されたことから、本邦公的機関投資家が円高を阻止するのではないか。
上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(102.84-104.84)の圧迫下、8/12高値102.29が第1目標だが、まずは100円台抜け、8/15-16-17高値圏101.18-29-47を超えないとお話にならない。下値焦点は8/18-19安値圏99.63-53が意識され99.50割れは2013/11/12-14安値圏99.12-08が視野となる。99円維持が失敗すると98円前半、2013/11/7安値97.60までの下押し拡大を推考している。
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