インターネットが普及して以来、世の中には影響力の大きいものから小さいものまで、それこそ膨大な量の情報が飛び交っています。そんな情報社会においてマーケットを分析する上で、専業FXトレーダーの田向宏行さんが参考にしているのはどんな情報源なのか? 具体的に教えてもらいます。
「どの情報か」ではなく「誰の情報か」が大切
私はテクニカル分析をベースにFX取引をしています。このため相場の方向性の判断やエントリーのタイミングは、チャートの指示に従うことになります。しかし、値動きに影響する各国の政治や財政の状況、実需やオプションの動向、ポジションの偏りなどは、チャートには表れにくいものです。
そのため、チャートを補う意味でいろいろな情報を取ります。そして「どの情報を取るか」というより、「誰の情報を取るか」ということを重視しています。相場情報はFX会社でも配信しているのですが、金融市場に関する情報は膨大で、何が重要かの選別は大変です。そこで私は信頼する人のフィルターを経た情報を取ることにしています。
特にファンダメンタルズを、私のような個人投資家が考えても、素人の妄想になりかねません。これはとても危険です。下手に自分で考えると思い込みが強くなってしまうからです。マーケットは変化に富んでいるので、柔軟性こそが大事だと考えます。
ブログやメルマガを活用して情報収集
柔軟性が相場で生き残るために最も重要だと教えてくれたのが、元ディーラーの大倉たかしさんです。ブログ「ホンネで言わせて!」を毎日更新されていますが、大倉さんのポジションを気にしているトレーダーは多くいます。
ドル円が2015年に125円台の高値をつけたとき、大倉さんは2013年の98円台からキープしていたロングを全部決済されました。このとき「大倉さんが決済した」ということで、私も周りのトレーダーもみんな決済しました。大倉さんを通じて大きなトレンドの終焉を知ったわけです。
このとき、大倉さんと同様にずっとドル円のロングを持っていたのが、元シティバンクの西原宏一さんです。大倉さんとほぼ同時に西原さんも決済したので、「あの2人が決済した、こりゃロングを降りなきゃ」というのがトレーダー仲間の共通認識でした。
その西原さんが毎日配信するメルマガは、プロかアマチュアかを問わず圧倒的に支持されています。他のメルマガより1桁か2桁多い人が購読している断トツのFXメルマガです。有料であるにもかかわらず、多くの人が毎月購読するということは、それだけ参考になるし、読者の収益に貢献しているということでしょう。私もこのメルマガをお手伝いしている関係上、宣伝っぽくなってしまいますが、多くの方が利用している優れた情報源なのでお伝えすることにしました。
メルマガ配信を読んでいると「えー、ここで買うの!?」ということもあります。チャートとは逆の場合があるからです。しかし、これが結果的に正しいことが多いのです。西原さんはチャートより先に動いているわけで、正にチャートを補うものの一つとして、とても信頼しています。
時には西原さんも苦しむこともありますが、年単位で考えれば私の収益に最も貢献しています。特に収益に影響する通貨ペアの選択と決済タイミングは、必ず参考にしています。ただし、エントリーを参考にしようと思う方や、安易に真似すれば儲かると考える方には向きません。
これは私もツイッターや他のメディアで書かせていただいているので内情が分かるのですが、トレーダーはまず自分の取引を優先し、書き物はその後です。よって、まずポジションを作って、それから書いて配信するので、エントリーのタイミングは必ず遅れます。活用するなら相場の方向性と決済タイミングでしょう。エントリーはチャートを見れば良いわけです。
ツイッターも有効なツール
西原メルマガよりさらに細かな事情を知ろうとしたときの情報源が、米国関連ならカリフォルニア在住の広瀬隆雄さん、欧州関連ならロンドン在住の松崎美子さんです。このお二人の現地情報は欧米市場参加者の肌感覚を伝えてくれます。
西原さんがマーケットのダイレクトな情報を提供してくれるのに対して、このお二人からは相場が動く背景を知ることができます。トランプ政権の動向なら広瀬さん、欧州の選挙などについては松崎さんをチェックしておくと、今後の相場のシナリオを描きやすくなるでしょう。
大倉さん、西原さん、広瀬さん、松崎さんの4人を、私は相場情報のフィルターとしていますが、情報源としてはツイッターも外せません。相場が急に動けば、まずツイッターで原因を探します。動いた原因を知らずに飛び乗ることはできないからです。
今やトランプ大統領もツイートしており、ツイッターはFXトレーダーの必需品です。私はツイッターも自分の参考になる人を厳選してフォローしています。ご興味のある方は、まずは私のアカウント(@maru3rd)をフォローして、私がフォローしている人をチェックしてみてはいかがでしょうか。
※この記事は、FX攻略.com2017年6月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |