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編集部コラム

トラリピ、ループ・イフダンなど自動発注のメリット[鹿内武蔵]

FX攻略.comの創刊当時は短期の裁量トレード全盛

FX攻略.comは2008年の創刊ですが、当時は今ほど取引のツールや方法が充実していませんでした。あの時はどの会社も競うようにスプレッドを下げ、レバレッジを上げていて、それの恩恵に預かれるデイトレやスキャルピングといった、レバレッジを効かせた短期トレードこそFXの花形である、というような風潮がありましたね。実際あの時期に有名になったトレーダーの多くは、裁量の短期トレーダーだったと記憶しています。

リーマンショックが2008年秋に発生したので、高ボラティリティの下げ相場に対して、短期売りできる人が儲かる反面、それまで有効だったじわじわ上がる相場に強い高金利通貨ペアを買いでホールドする戦略は、一気に破綻しました。

今注目しているのは自動発注機能

それからスプレッド競争はほぼ限界値まで到達し、またレバレッジには規制が入り、米ドル/円のような人気通貨ペアをトレードするなら、どのFX会社でもたいして変わらなくなってきました。そこで各社は、これまでになかったトレードに役立つツールをどんどん開発するようになります。

ツールの中には相場を分析するものと、トレーダーになりかわって自動的にトレードをしてくれるものがあります。前者は基本的に裁量トレードの補助ツールで、より客観的に相場の状態をジャッジできるようになりました。後者はトラリピやループ・イフダン、iサイクル注文といった自動発注の機能で、相場に張り付いていなくても運用を自動的に行ってくれます。

私が今とても注目しているのはこの自動発注(連続発注とも呼ばれる)の機能です。なぜ自動発注という呼び名を使っているのかといえば、すでに一定の市民権を得ていた、自動売買と分けて考えたいからです。

自動売買と自動発注はなにがちがう?

それでは自動売買と自動発注を比較していきましょう。

1.トレードをするために必要な環境

<自動売買>
MT4(Meta Trader4)やミラートレーダー(複数の国内のFX会社が採用。インヴァスト証券のシストレ24、FXプライム byGMOなど)、FX会社専用のプラットフォーム(ひまわり証券のエコトレFXなど)を用います。MT4はトレーダー個人のパソコン上で動かすため、パソコンの電源をずっと切ることができず、実質的に仮想デスクトップと呼ばれる有料サービスが必須です。それに対し、ミラートレーダーやFX会社専用のプラットフォームは、ログインしたサーバ内でトレードが行われるため、電源をオフにしても問題ありません。

<自動発注>
どのサービスもFX会社のプラットフォームにログインして行います。電源オフOK。

2.トレードのロジック

<自動売買>
売買のロジック(トレードの方針)は、売買戦略ごとに違います。ユーザーはたくさんの戦略の中から、運用したいものを選んで動かします。基本的に売買戦略はブラックボックスで、選んだものがどのような方針に基づいて動くかを知ることができません。

<自動発注>
基本的にどこのFX会社でも、売買のロジックは1種類だけで、なおかつ売買戦略は明確です。

3.求められるスキル

<自動売買>
取引の方針がわからないため、そのときの相場にロジックがマッチした売買戦略を選び、またマッチしていないものを除外するマネージメント術が求められます。あるいは特性がちがう売買戦略を組み合わせて、いろいろな相場に対応できるポートフォリオを構築する必要があります。

<自動発注>
取引の方針は明確ですが、通貨ペアや相場の上下限の予測などユーザーが判断しなければいけない要素もあります。よって「このあたりまで上がる、下がる」といった相場観は必須です。

4.必要な資金

<自動売買>
1000通貨取引でひとつの売買戦略だけを動かすなら、10万円程度の資金で運用可能です。

<自動発注>
設定次第でいかようにもなりますが、その自動発注の特性を活かすためには、数十万円程度の資金が必要となるケースが多いです。

まとめ

自動売買と自動発注のどちらが勝ちやすいかといわれれば、それはその人のやり方次第な部分が大きいため、なんともいえないところではあります。

ただ、自動発注はロジックが明確であり、なおかつ自分で判断する部分があるため、相場観が求められます。これはつまり、FXの上達につながる要素があるということです。勝てばもちろん嬉しいですし、負けても敗因を分析し、次の運用に活かすことができるのが、自動発注のメリットであると思っています。

(FX攻略.com WEB編集長 鹿内武蔵)
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