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編集部コラム

負け出すと本性が出るのが人間[鹿内武蔵]

まだ勝っているのにビビリだす始末

先月のこのコラムでは、意気揚々とトレードが上手くいってます的なことを書いた気がします。ですが、その後まずい展開が続いており、まだトータルではプラス収支を維持しているものの、だいぶ累積利益は目減りしてしまいました。

人間の心は貧弱なもので、あれだけ良い感じだ、このままどんどん稼ぐぜ、というメンタルで続けていた手法なのに、負けが込み出すと途端に注文を入れていくのが億劫になるんですよね。いわゆるビビリの状態です。

自分はまだトレーダーとしては研究生状態で、今すぐ儲けられなくても、将来に向けてFXの勉強ができればそれでいいって頭では分かっていても、負けるのがストレスになります。

その結果として、相場が動いて儲けを出すチャンスが訪れても、参加してなくてチャンスにありつけないという悪循環。自らの弱い心を垣間見てしまいました。

ついてる仙人さんの取材はとても勉強になった

こうして考えると、メンタルの安定はFXで利益を出すためには、絶対必要なものなんだなと再認識した次第です。

FX攻略.com6月号の巻頭企画にある、ついてる仙人こと金子さんの分割利食いはその最たる例。エントリーして20pipsトレンドが伸びた時点でポジションの半分を利食いし、その一連のトレードのプラスを確定させるという、勝率重視の設計です。

ポジションの一部を早めに利食いしていくわけですから、トレンドがちゃんと伸びた場合の利益は減るものの、段階的に勝利を確定させていくので、勝率が非常に高くなり、その結果として良い気分でトレードに臨めるとのことです。今回の僕のように、ちゃんとした手法があっても、安定したメンタルで継続できなければ利益が出ないわけで、参考になる考え方だと思いました。

それともう一つ。金子さんは、トレンド発生時における推進と調整の平均値幅を常に測定し、それをトレードの基準にしているとのことです。この考え方も非常に新鮮で参考になりました。

優れた手法があっても、相場に合ってなければ勝てるトレードも負けてしまいますよね。特にボラティリティとパラメーターの関係は深いと思われます。

裁量トレードのために自動売買を学ぶ

つまりは裁量トレードでも、手法のメンテやパラーメターの最適化ができたら、今よりきっと勝てるようになるのでは、と思ったのです。

また、勝率を上げるため(無駄なエントリーを削減するため)、例えばATRで測定したボラティリティが一定以下の場合はエントリーしない、みたいなフィルターも加えたくなってきました。

そのためには、もうEA作って検証するしかないのではと。EAはMT4で動く自動売買のプログラムのことです。自分の手法をEAに落とし込んで、過去5年分の相場のデータを引っ張ってきて、パラメーターを変更したり、新たな売買条件を追加したりして、バックテストの鬼になる…それが今の僕の新しい目標となりました。

手法のパワーアップは常に考えたいですし、すんごいのができたらEAとして自動売買してみたいという下心もあります。

そんなわけで、お仕事で付き合いがある、某自動売買開発の鬼と呼ばれている方から、オススメのMT4書籍を教えてもらい、出勤途中や寝る前にチビチビ読んでいる状態です。

時代に合った表現や音楽があるように、相場に合った戦略を選べる男になりたいですね。文学部卒、スーパー文系人間の僕でも、プログラムができることを証明しちゃいますか。

※この記事は、富士山マガジンサービス読者限定FX攻略.com編集部便りに掲載されたものを加筆・編集したものです。

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