今回は、ストキャスティックスを扱っていきたいと思います。
ストキャスティックスとは?
ストキャスティックスは、俗にいうオシレータ系のインジケータです。高値安値の値幅から計算され、「売られすぎ」、「買われすぎ」の検出に使われます。
2つのラインが表示され、%Kというラインと、%Dというラインに分かれます。まずは、以下で計算式を見ていきましょう。
%K = (Close – Low[n]) / (High[n] – Low[n]) × 100
Low[n] : 選択した期間の最安値
High[n]:選択した期間の最高値
%D = SMA(%K)
つまり、最高値最安値の幅に対する直近価格と最安値の幅の比率と、その単純移動平均線でできているというわけです。
ストキャスティックスの使い方
良く使われる使い方として、例えば%Kが20%以下なら売られすぎ、80%以下なら買われすぎで、50%を境に売りと買いの勢力の判断が変化します。また、%Kと%Dがゴールデンクロスしているか、デッドクロスしているか、等も判断基準にしている人もいます。
さて、これは一体どういうことなのでしょうか?
先程の数式と合わせて考えてみると、ある期間の値幅に対して、直近の位置がどこにあるかで、買われすぎか売られすぎを判断しているということになります。もっと言ってしまえば、これは現在の終値の位置が過去の時点におけるどのような位置か、ということの簡易的な目安になるということです。
つまり、結局はボリンジャーバンドのような、決められた期間において今どの位置に価格があるのかを見るための指標ということになります。もっと言ってしまえば、ある期間をレンジ相場と捉えて、そのレンジにおける現在の価格の位置を教えているにすぎないということです。
そして、%Dはその単純移動平均ですので、あるレンジにおいて、どれくらいの位置を平均的に推移しているかということを表します。
「売られすぎ」「買われすぎ」を示す指標ではない
さて、これは本当に売られすぎ、買われすぎを示す指標なのでしょうか?
今までの議論でいくと、これは別に、売られすぎや買われすぎを示す指標ではありません。恣意的に決めたレンジにおいて、今の価格がどこにあるかを示す指標にすぎず、それはボリンジャーバンドなどと比べても、全くもって統計的な裏付けに立ったものではありません(ボリンジャーバンドも価格分布の仮定を正規分布と置いているのでまったく現実とは異なるわけですが、まだストキャスティックスよりはましです)。
はっきり言えば、これは、自分でどこかの節目のラインを二つ引き、それをレンジとした時に今の終値がどこの位置にあるのかを目視で確認するのと、何ら変わらないということです。
それならば、わざわざインジケータで確認せずとも、チャートに二本線を引けばよいだけだと私は思うのですが、如何でしょうか。私がこのインジケータを用いたことがないことは言うまでもありません。
結局のところ、現在レンジなのかトレンドなのかを見極めなければ何の意味も持ちませんし、かつレンジかどうかわかっているのであれば、わざわざこのインジケータを使わずとも、目視、つまり生チャートで十分だと私は考えます。
以上、少し辛口になってしまいましたが、ストキャスティックスでした。
次回は同じ買われすぎ、売られすぎを示す指標であるRSIについてお話ししていきます。
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