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FX力を鍛える有名人コラム

相場のことは相場に訊け!上値トライは時間切れか[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年12月9日号

先週のドル円相場

米中貿易協議の進展期待や日経平均の年初来高値更新を背景に週初は一時109.73円と5月30日以来の高値をつけたが、米11月のISM製造業景気指数が48.1と予想の49.2を大幅に下回ったことをきっかけに売りが強まり109円台を割り込む展開。トランプ大統領が「中国との合意は来年の米大統領選の後でもよい」と発言したこともあり、一時108.43円まで下落した。

米国の労働市場は力強い

金曜日に発表された米11月の雇用統計は、失業率が3.5%(予想3.6%)と約半世紀ぶりの低水準、非農業部門雇用者数も+26.6万人(予想+18万人)と10か月ぶりの伸びを記録し、過去2か月分も計4.1万人上方修正された。ストライキを起こしていたゼネラル・モーターズの従業員4.6万人が職場に戻った影響を除いても良い数字であることに変わりはない。先週木曜日に発表された新規失業保険申請件数も20.3万件と7か月ぶりの低水準。「労働市場は力強く推移」とするFRB当局の見解が裏付けられたことになる。

この結果を好感し、NYダウ平均は300ドル超の上昇となり2万8千ドル台を回復。米国10年債利回りも1.86%と11月中旬の水準へ回復し、FF金利先物は「来年3月まで利下げなし」を8割近く織り込んだ。

にもかかわらず!ドル円の反応はこうだった。

12月6日のドル円5分足 出所:NetDania

発表直後は飛びつき買いが出て108.92円まで急騰したものの、その後は戻り売りを浴びて元の水準まで押し戻されてしまった。ほぼ高値圏で引けた米国株や米国債利回りの動きとは明らかに整合しない。ドル円は他市場が認める好材料が出たにもかかわらず、想定ほど上昇せず、やや売り込まれて週の取引を終えたことになる。これは極めて不吉な兆候だ。ベテラン相場師が重視する「相場の息吹」の考え方では、潜在的な売り圧力の存在を示唆しており、弱気のサインとなる。

筆者は細かなテクニカル指標はさほど重視しないが、チャートの趨勢は重要と考えている。ドル円の日足チャートを見ると、8月26日の104.45円をボトムに、安値を切り上げる上昇トレンドが続いていたが、ここにきて危うくなっていることがわかる。直近11月14日の安値108.24円を下回ると、トレンドが崩壊し、調整局面に入る可能性が高くなる。

ドル円日足 上昇トレンドが崩壊しつつある 出所:NetDania

上値トライは時間切れか

ドル円相場が中長期的な下落局面に入るとはまだ考えていないが、109円台に乗せてから1か月以上にわたる上値トライが、休暇シーズンを前に時間切れとなる可能性は排除できない。今週から来週にかけては「米中フェーズ1合意」という吉報が入る可能性はあるものの、ここは「相場の声」に従いおとなしく引き下がるべきかもしれない。今週はスタンスを強気から中立に引き下げ、調整局面入りの可能性に備えることとする。

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