楽天MT4新規口座開設
FX力を鍛える有名人コラム

米金融政策に手詰まり感 株価上昇トレンドにも異変?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向  2020年6月15日号

先週のドル円相場は

FOMCでイールドカーブ・コントロールが協議されるとの米紙報道を受けて、ドル売りがにわかに強まった。FOMCでは、新たな政策決定はなかったものの、メンバーの大半が2022年末までゼロ金利を維持すると予想していたことから、107円台を割り込む展開。NYダウが1900ドル安となった木曜日には一時106.58円まで下落した。ただ金曜日には株価が反発したことからドル円にも買い戻しが入り、107.55円まで持ち直して週の取引を終えた。

ゼロ金利が2年以上続く公算

改めてFOMC声明の内容を確認してみよう。(FOMC声明全文はこちら

第3パラグラフでは、現在のコロナ禍について、「短期的に経済活動、雇用、インフレの大きな重しとなり、中期的な経済見通しに著しいリスクをもたらすだろう」と述べ、リスクは短期にとどまらず中期にわたると予想している。

そして経済がこの危機を乗り切り、「雇用最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで」現在の政策金利を維持すると述べている。軌道に乗るという基準はあいまいだが、確信が持てるのはかなり先になることは間違いない。

メンバーの金利見通し(ドット・プロット・チャート)によると、17人のメンバー全員が来年末まで、17人中15人が2022年末までの金利据え置きが適切と回答している。これはほぼフォワードガイダンス(市場との約束)と同等と考えていいだろう。

少なくとも向こう2年半は金利がゼロに据え置かれるとすれば、ドルにとっては相当な重しとなる

ドット・プロット・チャート

ドット・プロット・チャート 出所:FOMC付属資料

金融政策に手詰まり感

パウエルFRB議長は会見で、金利が下限に達した時の標準的な手法は、明確なフォワードガイダンスと資産購入だと述べた。

一方、イールドカーブ・コントロールについて、海外の事例をもとに議論したことは認めたものの、「なお議論の余地がある」と慎重な姿勢を示した。またマイナス金利については言及すらしなかった。

FOMC声明の冒頭では「あらゆる手段を行使する」と表明しているが、①ゼロ金利、②フォワードガイダンス、③資産購入という手段がすでに行使されていることを考えると、手詰まり感が出ていることは否めない。

今後の米国株式市場は、経済活動再開によるユーフォリアが一巡する一方、金融政策の手詰まりが失望感となって足元を脅かす可能性が出てきた。ナスダックが1万ポイントを達成したことで、市場全体がしばらく調整局面入りとなる可能性もある。

恐怖指数VIXも、3か月近い下落トレンドから反発に転じ、下値波乱に備える動きが出ているようだ。

コロナ第二波のリスクや、株価二番底のリスクは消えたわけではなく、過度の楽観は慎むべきだろう。ドル円に対しては再び下値警戒感を持って臨みたい。

VIX指数

VIX指数 出所:StockCharts.com

ABOUT ME
FX攻略.com編集部
日本で唯一の月刊FX情報誌『月刊FX攻略.com』を2008年から10年以上発行してきた編集部です。
トレイダーズ証券 みんなのFX
あなたに最適なFX会社・取引口座を見つけよう!!
【FX会社比較】10年以上FX専門誌を発行してきたFX攻略.com編集部が調査しました

「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。

10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!

取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか

\FX会社によって違うところをチェック/

スプレッドFX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。
約定力狙った価格で注文が通りやすいかどうか。
スワップポイント高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。
取引単位少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。
取引ツール提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。
シストレ・自動売買裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。
サポート体制サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。
教育コンテンツ配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。
キャンペーン新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。

FX会社を比較・検討
したい方はこちら >>
FX会社を一社ごとに
見たい方はこちら >>

あわせて読みたい