今週の最大の焦点は20・21日に行われる日米の金融政策会合、日銀金融政策決定会合とFOMCだ。今年後半の米ドル/円相場の動向を決定づけるイベントと言っても過言ではない。
FOMCの読み筋に関しては、これまで当コラムで述べてきた通りだ。市場が十分に織り込んでいない状況(先週金曜日の時点でFF金利先物が織り込む9月利上げの確率はわずか15%)で利上げに踏み切れば、思わぬ金利急騰や株価急落を招くリスクがある。判断は12月に先送りされる可能性が高く、「米利上げでドル上昇」というシナリオは描きにくい。
一方、日銀金融政策決定会合の見通しは不透明だ。今回日銀はこれまでの金融緩和策の総括的な検証を行い、政策運営の見直しを発表する。参加者の半数強は何らかの追加緩和を予想しているが、現状維持の予想も半数近くある。もしも追加緩和が見送られれば、失望感から株安・債券安・円高の「日銀ショック」となる公算が大きい。
追加緩和を行う場合、メインメニューは、すでに日経新聞などが報じているように、マイナス金利の深掘りとなる可能性が高い。「政策金利残高」に適用する金利をさらに0.2%引き下げ、-0.3%にする案が有力だ。しかしマイナス金利に関しては、1月の導入以来大幅な円高が進行していることから明らかなように、市場ではもはや円売り材料とはみなされていない。金融機関や預金者の不興を買い、株価にもマイナスの影響が懸念されている。もし日銀の回答が大方の予想通りのマイナス金利深掘りなら、発表後には材料出尽くしの円買いとなる可能性が高い。
次に俎上に上がっているのが、長期と短期の金利差拡大を促す方策だ。具体的には、25年を超える超長期国債の購入を抑える案が浮かんでいる。しかし為替市場にはヘリコプターマネー待望論が根強くあり、日銀が買う国債の残存期間が長くなればなるほどヘリマネに近づくという考え方がある(その究極が「永久債」だ)。したがって、日銀が超長期国債の購入を抑えることは、ヘリマネ期待に冷や水をかけることに他ならない。また日本の長期金利が上昇すれば、日米の金利差が縮小し、ドル売り・円買いの圧力をもたらすだろう。
2%の物価目標に関しては、2年という期間を事実上撤回とも報じられている。これも「物価目標達成のためなりふり構わぬ緩和策を講じる」必要が薄れるため、ますます円弱気派を落胆させるだろう。ちなみに、一部で浮上していた日銀による外債購入のアイデアは、実現すれば量的緩和と円高回避で一石二鳥だったが、やはり為替政策との兼ね合いから封印されるようだ。
今年の米ドル/円相場は日銀会合のたびに円高に振れてきたが、今回も緩和見送りなら円高、追加緩和でも円高という結果しか想像できず、従来に増して嫌な予感しかしない。
ドル円日足(赤丸が日銀金融政策決定会合) 出所:NetDania
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