注目の日柄
- 11月2日~6日の週←11月4日高値105.34円、11月6日安値103.16円と一致
- 11月30日~12月4日の週
- 12月21日~25日の週
11月2日~6日の重要日柄は、11月4日につけた105.34円の高値と一致した後に、急落し、その後の11月6日につけた103.16円の安値と一致しました。
このように重要日柄で高値と安値が両方つく場合もあり、今回のように高値をつけた後に安値をつけて、その翌週に安値を更新しない場合は、重要日柄が安値とも一致したことになり、その後は日足の大陽線で大きな上昇が起こる場合があります。
この日足の大陽線が、11月9日に起こりました。しかし、この大陽線では、75日移動平均線と日足のボリンジャーバンドの+1σに上値を抑えられております。
ドル円が上昇トレンドを形成している時は上向きの75日移動平均線を上回って推移しますが、ドル円が下降トレンドを形成している時は下向きの75日移動平均線を下回って推移することになります。
現在の状況は、下向きの75日線と、下向きの日足の+1σをいずれも下回って推移し続けておりますので、ドル円のトレンドは下降トレンドの判定です。
ここから注目しておきたいことは、ドル円が75日線を割ったのは7月1日で、日足の+1σを割ったのは6月9日ですので、両ラインを下回ってから長い日にちが経っております。
それだけドル円相場は下降トレンドかつ売り圧力が強い相場が続いてきたことになりますが、上図の週足のサイクルに注目をすると、11月6日までで34週が経過しており、11月30日~12月4日の週は38週目に入ることになりますので、週足サイクルは、いつボトムをつけてもおかしくないタイミングに入ってきております。
週足サイクルがボトムをつけるタイミングは、重要日柄に注目をします。
11月6日安値103.16円は重要日柄の11月2日~6日の安値ですので、103.16円を割らない限りは、これが週足サイクルボトムになった可能性があるとして相場をみていくことになります。
103.16円を割り込む場合は、11月30日~12月4日の重要日柄や、12月21日~25日の重要日柄を、週足サイクルボトムの候補週として注目する流れです。
なお、週足サイクルがボトムをつけた後は、75日移動平均線を上回り、週足の+1σを試す上昇が起こる傾向がありますので、日足や週足ベースで大陽線が起こる展開を意識しておく必要があります。(週足の+1σは11月27日現在、106.81円に位置しております)
しかし、現在のドル円の状況は下降トレンドの形を抜け出した形にはなっておりませんので、少なくとも5日移動平均線を終値ベースで回復しない限り、下落方向でみていくことになります。
日足サイクル
ドル円の日足のサイクル(安値と安値の間の営業日数、上図の黒の数字)は、短いと2週間程度、長いと5週間程度で、概ね3週間~5週間の間に収まることが多いです。
サイクルの上昇期間(安値から高値までの営業日数、上図の緑の数字)は、短いと1週間以内、長いと3週間程度続きます。
上昇トレンド時は上昇期間が長くなりやすく、もみ合いや下降トレンド時は上昇期間は短くなりやすいです。
サイクルの下落期間(高値から安値までの営業日数、上図の青の数字)は、短いと1週間以内、長いと4週間程度続きます。下降トレンド時は下落期間は長くなりやすく、もみ合いや上昇トレンド時は下落期間は短くなりやすいです。
現日足サイクルは、11月18日の103.63円がサイクルボトムであり、且つ11月6日安値103.16円に対する2番底になった形です。
今週は重要日柄ですので大きな値動きが起こる可能性がありますが、ここから下落しても103.63円を割らなければ、11月6日以降は安値を切り上げ続けていることになりますので、日足の大陽線が起こりやすくなります。
しかし、103.63円を割り込むと、11月18日から開始したサイクルは弱気型となりますので、103.16円を試す下落が起こりやすくなります。
そこで103.16円を割らなければ、週足サイクルボトムは11月6日の103.16円で確定し、その後は2番底からの大きな上昇が起こり得ることになります。
*2番底の後は売り方の買い戻しと買い方の買いで大きな上昇になるのが定石です。
103.16円を割る場合は、日足のサイクルボトムは11月30日~12月4日の重要日柄か、12月21日~25日の重要日柄、このいずれかに注目をすることになります。
ドル円の節目
- 110.68円
- 107.05円
- 104.80円←強弱の分岐点となる重要な節目
- 101.17円
- 97.54円
- 95.29円
104.80円は重要な節目ですので、これを上回って推移していると、ドル円の想定レンジは104.80円~107.05円となります。
さらに、107.05円も重要な節目ですので、これを上回って推移すると、ドル円の想定レンジは107.05円~110.68円となります。
逆に104.80円を割って推移すると、ドル円の想定レンジは101.17円~104.80円となります。
さらに、101.17円を割って推移すると、2016年6月のブレグジット安値を割り込んで97.54円や、95.29円を試す急落が起こる可能性が出てきます。
以下は毎週変わる節目
11月23日~27日の週は、①102.01円、②101.36円
11月30日~12月4日の週は、①も②も101.17円
12月7日~11日の週は、①101.96円、②100.38円
12月14日~18日の週は、①102.76円、②99.59円
12月21日~25日の週は、①103.55円、②98.79円
12月28日~1月1日の週は、①104.34円、②98.00円
上記の「毎週変わる節目」の考え方は、現在のドル円の水準は、①も②も上回っているため、下値支持として注目をします。
11月30日~12月4日の週は、重要日柄で①も②も101.17円に位置しておりますので、103.16円を割り込む場合は、一気に101.17円を試す下落が起こり得ると解釈することになります。
これらの点にも注目をし、短期トレードやスイングトレードの根拠にも利用をします。
ボリンジャーバンド(中心線を25に設定)
もみ合いの場合は、日足は-1σ~+1σの間でドル円は推移することになるため、ドル円が中心線(25日線)を挟んで、+1σ付近に上値を抑えられ、-1σ付近に下値を支えられて、バンドの傾きがほぼ横ばいであるときは、典型的なもみ合い相場です。
トレンドの時は、上昇トレンドなら、中心線(25日線)が上向きで、上向きの+1σに沿う形の上昇となるか、上向きの+2σに沿う形の上昇となるし、下降トレンドなら、中心線(25日線)が下向きで、下向きの-1σに沿う形の下落となるか、下向きの-2σに沿う形の下落となります。
上記を踏まえた上で、現在のドル円の日足を確認すると、先週末は-1σまで下落する展開となりましたが、これを割っておりません。
この-1σで下落が止まると、もみ合い入りでその後の方向感を探る展開となりますので、このまま-1σで下落が止まるかどうかが今週の相場のポイントとります。
もみ合いなら、その後は25日線や+1σを試す上昇となりやすく、下降トレンドなら、-1σでは下落が止まらずに-2σや-3σを試す下落に発展することになります。
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日本の株式市場のドル円への影響
ドル円のチャートが現在のように下降トレンドを形成している時は、株式市場の動向次第ではリスクオフの円高が進む場合があります。
逆に、今後のドル円が下降トレンドの形を抜け出してくると、株式市場の動向次第ではリスクオンの円安が進む場合があります。
以上からは、今後も日経平均が日足ボリンジャーバンドの+1σの上で株価が推移する場合や、マザーズが75日線の上で株価が推移する場合は、リスクオフの円高は起こりにくく、その時のドル円が下降トレンドを抜け出していればリスクオンの円安が起こり得ます。
今後の日経平均が日足ボリンジャーバンドの+1σを割り込んだ時や、マザーズが75日線を割り込んだ時のドル円のチャートが下降トレンドの形を抜け出せていない場合は、その時にはリスクオフの円高が起こり得ます。
ドルインデックスとドル円の比較
ドル円がサイクルトップをつけて下落が開始する時や、ドル円がサイクルボトムをつけて上昇が開始する時には、ドルインデックスとの間に高値日のズレや、安値日のズレが生じることがよくあります。
また、ドルインデックスが上昇トレンドにある時は、ドル円の下値は限定的になりやすく、上値を追う場合もあり、逆にドルインデックスが下降トレンドにある時は、ドル円の上値は限定的になりやすく、下値が拡大する場合があるため、ドルインデックスの動向も見ながら、ドル円の売買戦略を考える必要があります。
直近のドルインデックスと、ドル円を比較すると、11月6日以降は、ドル円は下値を切り上げておりますが、ドルインデックスは下値を切り下げており、ドル円が相対的に強い形になっております。
この点からは、ドル円の11月6日安値103.16円は、週足サイクルボトムになった可能性があり得るといえますが、ドルインデックスがこのまま下落基調が続く場合は、ドル円の103.16円割れが起こり得ます。
結論
今週は11月30日~12月4日は重要日柄にあたりますので、今週以降は、下記のいずれかが起こり得ます。
(1)11月6日の103.16円を割らなければ、これが週足サイクルボトムであり、近々、日足や週足で大陽線が起こる。
(2)103.16円を割って、週足サイクルボトムをつけて、その後に日足や週足で大陽線が起こる。
(3)103.16円を割って、その後も下降トレンドが続く。
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