FXにおいて時間的要素を重要視している川崎ドルえもんさんの当連載。「為替天気予報」として、統計的アプローチからの具体的なトレード戦略を教えていただきます。
※この記事は、FX攻略.com2021年3月号(2021年1月21日発売)の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
2月はスイスフランが買われやすい!?
こんにちは! 川崎ドルえもんです。今回は過去の相場から、2月の傾向・アノマリーを探していきましょう。
表①は2月の月足の陽線と陰線の数を2000年から数えたものになります。見てみると、ユーロスイスフランの陰線回数が16回、ポンドスイスフランは14回と陰線がついた回数が多くなっています。
※2000年~2020年9月までの月足を集計。
また、この二つの通貨ペアはどちらもスイスフランに関する通貨ペアです。なので、その他のスイスフランに関する通貨ペアを見てみると、NZドルスイスフランとカナダドルスイスフランの陰線回数が13回、スイスフランが取引通貨になっているスイスフラン円は陽線回数が12回と、スイスフランが買われる方向に動いた回数が多くなっています。
以上のことから、2月はわずかにスイスフラン高になりやすい傾向・アノマリーがあるということが分かります。2月はスイスフランに注目してトレードを考えていくのが良いでしょう。
月初めはNZドル高、月末は豪ドル安に注目
次は、週足の傾向・アノマリーを探っていきましょう。表②は2月第1週のNZドルに関する週足統計データになります。2000年からの週足の陽線確率を算出しており、確率が高いほど陽線がついた回数が多く、低いほど陰線になった回数が多かったということになります。
見てみると、NZドル円とNZドル米ドルの陽線確率が67%、NZドルスイスフランは66%と高く、NZドルが決済通貨になっているポンドNZドルは23%と低くなっています。このことから、2月1日から5日の週はNZドルが買われやすい傾向があることが分かります。
次に表③を見てください。これは2月第4週の豪ドルに関する週足統計データになります。見てみると、豪ドル米ドルの陰線確率が25%、豪ドルカナダドルは31%と低く、豪ドルが決済通貨になっているポンド豪ドルでは67%と高くなっています。このことから、2月22日から26日までの週は、わずかに豪ドルが売られやすい傾向・アノマリーあることが分かります。
2月初めはNZドル高に、月末は豪ドル安に注目してトレードを考えていくのが良いでしょう。
日足天気予報では円安の傾向も
次は日足の傾向・アノマリーを探ってきましょう。表④は2000年からのクロス円の日足の陽線確率を算出したものになります。見てみると2月1日は、ユーロ円の陽線確率が83%、カナダドル円が82%、ポンド円・豪ドル円・NZドル円が78%と高くなっています。このことから、2月1日はクロス円が上昇しやすく、円安になりやすい傾向があることが分かります。
同様に2月9日の欄を見てみると、ユーロ円とスイスフラン円の陽線確率が85%、カナダドル円は76%、NZドル円は74%と高くなっています。特にユーロ円とスイスフラン円の85%というのは2000年から2回しか陰線がついておらず、その2回以外は全て陽線だったというデータになっています。このことから、2月は9日も円安になりやすい傾向があるといえるでしょう。
さらに2月17日もドル円とカナダドル円の陽線確率が76%、NZドル円とスイスフラン円が71%となっており、円安の傾向が出ています。表を個別で見ると、11日は豪ドル円の陽線確率が86%と高く、23日はNZドル円とカナダドル円の陽線確率が19%と低くなっています。このように為替相場には、その月日ごとに傾向があります。
2021年はビットコイン上昇?
また、2021年はビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)市場にも注目です。私は、為替天気予報と同様にビットコインの統計データを取っています。データを見ると、暗号資産には4年周期アノマリーというのがあります。
前のピークは、記憶に残っている方もいるかと思いますが2017年末でした。その前のピークはマウントゴックス事件が起こる直前の2013年末で、一度高値をつけています。このようにビットコインは今のところ4年周期で高値を更新しています。このことを考えると、次の暗号資産の高値は周期的に2021年末と考えることができます。
ビットコインチャートを見ると、前々回の2013年高値と、前回のピークの約1年前である2016年末の価格が近いレートになっています(チャート①)。そして、2017年は上昇していきました。さらに2017年末の高値と2020年末のレートがとても似ていますよね。ということは…と2021年の川崎ドルえもんは暗号資産に期待しているわけです。
※この記事は、FX攻略.com2021年3月号(2021年1月21日発売)の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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