先週の米ドル/円相場振り返り
先週の米ドル/円相場は、米国の利上げ観測の高まりやドイツ銀行をめぐる懸念の沈静化を背景に一時104.16円と1か月ぶりの高値を示現。しかし金曜日に発表された米国9月の雇用統計が予想を下回ったことから、102.86円まで反落して週の取引を終えた。
米国雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)が+15.6万人と予想の+17.2万人を下回り、失業率は5.0%と前回から0.1%上昇した。次回11月1-2日のFOMCで利上げに踏み切らねばならないほど強くないことは明らかだ。FF金利先物が織り込む11月の利上げ確率は前日の15%から8%まで低下し、債券利回りも結局低下した。米ドル/円は前回高値の104.32円の手前で頭を押さえられた格好だが、同水準を突破して上昇トレンドに乗っていくためには、新たな燃料投下が必要となるだろう。
FRBの見解は?
一方FRBは完全雇用状態において15万人の雇用増は十分強いとの見解を示しており、今回の結果に失望している様子はない。労働参加率の上昇(62.8%→62.9%)、長期失業者の割合低下(26.1%→24.9%)、平均時給の伸び上昇(前年比+2.4%→+2.6%)など労働市場の質にかかわるデータは勇気づけられるものだ。FF金利先物が織り込む12月の利上げ確率は70%と前日の64%から上昇しており、「11月利上げ予告、12月利上げ」というメインシナリオの確信はむしろ強まったと言える。この状況が続いている限り、ドルが大きく値を崩すこともなさそうだ。
ドイツ銀行の経営不安は沈静化しつつある
また円の独歩高に直結する不確実性やリスク回避ムードは沈静化しつつある。先週の当コラムで筆者が懸念したドイツ銀行の経営不安に関しては、米司法省との和解額が50億ドル程度に収まるとの見方(同行は引当金を50~60億ドル積み立てている模様)や、筆頭株主のカタール王族がドイツ銀行株の買い増しを検討との報道もあり、ひとまず下火になりつつある。同行の株価も12ユーロ台で越週しており、投機筋による売り浴びせも一服しているようだ。
(筆者も含めて)大衆が騒ぎ始めたころにはそのネタは旬を過ぎていることが多い。これでドイツ銀行が窮地を脱するという保証はないが、同行株が9.90ユーロまで売り込まれた先月末が不安のピークとすれば、その前後につけた100円台が米ドル/円の当面のレンジ下限と考えていいのではないか。
下落トレンドはほぼ終了
一目均衡表を見ると、日足が先行スパンの雲を一旦上抜けしたものの、後続がなく再び雲の中に押し戻されている。RSIは先週つけた104円台が買われ過ぎだったことを示唆している。
一方6月のBrexit以来、下値は99.00円から100円台に切り上がってきており、下落トレンドがほぼ終了していることもうかがえる。当面は100円から104円のレンジ内で、雲をはさんだ保合い圏を形成していく公算が大きい。あまり強い方向感を持たず、押し目買い・戻り売りの逆張りスタンスで臨むのがよさそうだ。
米ドル/円日足一目均衡表 出所:NetDania
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