先週の米ドル/円相場は、参院選で与党が圧勝しアベノミクスが信認されたと受け止められたことから、株高・円安の好循環でスタートし、100円台から102円台後半へ急騰。バーナンキ前FRB議長が来日し安倍首相と会談したことから、日銀の追加緩和期待が高まり、104円台へ円売りが加速した。
さらに、「バーナンキ前FRB議長が今春に訪米した前内閣官房参与の本田悦朗氏との会談で、永久国債発行のアイディアに言及していた」と報じられると、一時106.32円まで上昇し、Brexit後の下げ幅をほぼ帳消しとした。
Brexitショックから立ち直りリスクオン局面へ移行したのか?
筆者は先週の当コラムで「A:アメリカ、B:ブリテン(英国)、C:チャイナ(中国)、D:ドイツというABCD包囲網に囲まれ、米ドル/円相場は100円割れ不可避」と予想したが、全く正反対の展開となってしまった。お恥ずかしい限りである。日経平均も1万6千円台半ばとBrexit前の水準を回復、米国株式市場は史上最高値を更新した。はたして相場は完全にBrexitショックから立ち直り、株高・円安のリスクオン好循環の局面に入ったと見てよいのだろうか。
Brexitのショックで99円ちょうどまで暴落した6月24日は明らかにセリングクライマックスであり、その後7月8日に100円ちょうどで2番底をつけていることから、チャート的にはすでに当面の底を打っている可能性が高い。市場はBrexitの評価は時期尚早であることに気づいており、しばらくこの話題は下火になっていく公算が大きい。
むしろ米国の利上げ時期が後ずれし、日本や欧州で追加緩和が見込まれることから、株式市場は再び金融相場の様相を強めていきそうだ。極端なリスクオフの反動もあり、しばらくは株高・リスクオンの流れが続くだろう。
ヘリコプターマネー実現の可能性は?
ヘリコプターマネーについては否定的な意見も多く、実行するのはそう簡単ではない。本田悦朗氏は駐スイス大使に転出しており、今でも安倍政権の政策に影響力持っているかどうかも不明だ。だが話題性としては黒田バズーカやマイナス金利以上であり、もし実現した場合のインパクトは計り知れない。昨年末から円買いで儲けてきたヘッジファンド勢にとっては、一瞬でゲームチェンジャーとなり得るテールリスクである。
このまま続報がなく尻切れトンボとなる可能性もあるが、ヘリコプター・ベンからヘリマネの指南を受けた安倍首相が株高・円安の反応に味を占めて本気になる可能性もないとは言えない。来週(28・29日)には日銀金融政策決定会合が控えているが、それまでは円ロングを縮小する動きが続き、米ドル/円は堅調に推移する可能性が高い。
なお先週金曜日の引け際に発生したトルコ軍部によるクーデーター未遂事件は本稿執筆時点で鎮圧されており、これ以上のリスクオフにはつながらないと見る。
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