先週のドル円相場は、株安・円高の負の連鎖が加速し、節目の115円を割り込む展開。イエレンFRB議長が議会証言で「金融状況がこれまでに比べて支援的でなくなった」、「金融の引き締まりが長期化した場合見通しを圧迫する可能性もある」などと指摘したことからリスク回避ムードがさらに強まり、一時110.99円と2014年10月以来の安値を示現した。ここで日銀介入のうわさが流れると113円台へ急反発し、ようやく下げ一服となった。
日銀のマイナス金利導入にもかかわらず、2週連続で大幅な円高が進行したのは完全に予想外であった。マイナス金利導入で確かに日本の長短金利は大きく低下したが、それが円安につながっていくためにはリスク選好が高くなければならない。現在のような極端なリスク回避ムードにあっては、低金利通貨はむしろ安全資産として買われることになる。筆者はマイナス金利という一見わかりやすい材料に気を取られ過ぎ、根柢の流れを見失ってしまった。大いに反省すべき結果である。
ではここからどうなるか。日々の動きは株式市場に一喜一憂ということになるが、先行き不透明で何が起こるか分からない状況(チャイナショックか、ドイツ銀ショックか?)、リスクオフの流れにはまだ変化はないと思われる。ここ1~2か月の株価下落で投資家がこうむった損失は計り知れず、センチメントの回復には相当の時間を要するはずだ。今後も株価・ドル円とも、少し戻しては再び大きく下げるという展開を想定しておくのが賢明だろう。
日銀介入のうわさは気になるところだが、過去3年間でドル円が80円から125円まで上昇したことを考えると、110円は極端な円高とは言い難く、介入があったとしてもスムージング程度の小規模なものになるだろう。むしろ介入で反発したところは格好の売り場にされかねない。
マイナス金利が株安・円高を止められなかったのは、アベノミクスがしょせん金融緩和だけの虚構であることに市場が気付いたからと考えると合点がいく。そして金融をいくら緩和しても、金利をマイナスにしても、結局景気は良くならないし物価も上昇しないということが分かってきた。日経平均はすでにアベノミクススタート以来の上げ幅のほぼ半値を失った。ドル円を重ね合わせると、半値押しは101-102円に相当する。アベノミクス=金融緩和による株高・円安というまぼろしが消えようとしている今、スタンスを一段と弱気にシフトしておく必要がある。
日経平均週足(バーチャート、右目盛り)とドル円(赤線、左目盛り)(出所:NetDania)
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