先週のドル円相場は、日銀のマイナス金利導入後の円安に弾みがつかず、高値の121円台から116円台へ急落。金曜日に発表された米国1月の雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が+15.1万人と予想(+19万人)を下回ったこともあり、一時116.30円まで下落した。
結局ドル円は一週間で5円あまりも下落し、マイナス金利発表前の水準を下回ってしまった。日経平均も一週間で1000円超のマイナスとなり、マイナス金利導入後の上昇を帳消しにしている。
先週のドル安の原因は、米国の追加利上げ観測の後退にある。中国の景気急減速や原油安、米国景気指標の下振れを受けて、FRBは追加利上げにより慎重にならざるを得ないとの見方が強まっている。そこに日本がマイナス金利を導入したため、米国も対抗上利上げを遅らせるとの思惑も浮上している。
次回のFOMCは3月15-16日だが、FF金利先物が織り込む利上げ確率は1割を下回っている。また12月のFF金利先物は0.50%を指しており、市場は今年1度も追加利上げがない可能性を5割以上織り込んでいることになる。確かにこれではドル買いにエンジンがかかりにくい。
一方、マイナス金利導入にもかかわらず円高・株安になったが、だからといって「マイナス金利は効果がなかった、逆効果だった」と決めつけるのは早計だ。そもそも前例のない政策に対する市場の評価が固まるには(特に日本では)しばらく時間がかかる。日本国債の利回りが長期ゾーンまでマイナスになるなか、市場への影響が出てくるのはむしろこれからではないか。
マイナス金利が銀行経営を圧迫し、生保などの逆ザヤを拡大するといったネガティブ面はもちろんあるが、それらはあくまでミクロの話であり、市場全体に対する影響は一時的だろう。金利低下は明らかに株式市場にとって追い風だ。損することが確実な国債を買うという選択肢がない以上、銀行は貸し出しを増やさざるを得ないし、生保など機関投資家は株や外債などの運用比率を高めていかざるを得ない。
また投機筋にとってもマイナス金利の円をロングするのはコスト的に高くつき、よほど強い円高期待がなければキープできないはずだ。今後「ドル高エンジン」にはあまり期待できないとしても、「円安エンジン」のみでも水平飛行を維持することは可能だ。少なくともマイナス金利が円高を助長するという道理はない。
先週は中国春節(旧正月)直前の見切り売りで、ドル円も下げ過ぎた感がある。今週はその下げ過ぎの修正が入る可能性が高く、その場合は下落幅の半値戻しに当たる119円前後が上値めどとなるだろう。116円付近は過去1年のレンジから見て割安感があり、押し目買いスタンスで臨みたい。
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