FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2021年2月8日号
先週のドル円相場は
米国の経済対策への期待が高まる中、米株高・米国債利回り上昇・ドル買いの展開となった。ドル円は週初に105円台に乗せると徐々に上値を拡大し、金曜日には一時105.77円まで上昇。米上院が予算計画を可決し、1.9兆ドル規模の経済対策が審議される運びと報じられたことが好感された。
ただ米国1月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が+4.9万人と予想の+10.5万人を下回ったことから、105.35円付近へ押し戻されて週の取引を終えた。
トレンド転換には不十分
前回の当コラムでは、「重要抵抗線である105.68円を上抜けするようなら、中規模のドル反発局面に発展していく可能性があり、戦略の見直しが必要となる」と述べたが、完全に上抜けたとは言えず微妙な状態となっている。トレンドが強気に転じたのかどうかを判断するにはもう少し観察が必要だ。
またテクニカル指標RSIは「買われ過ぎ」を示している。長大陽線(2月4日)の翌日に陰線が食い込んだ罫線も「カブセ」と呼ばれる組み合わせであり、急反落のリスクをはらんでいる。
ドル円日足・一目均衡表とRSI 出所:NetDania
株高・リスクオン・ドル安の流れ再開
米国株式市場は「ロビンフッド・ショック」(個人投資家の投機的な売買で大幅安となった先々週の動き)を乗り越え、NYダウは3万1千ドル台を回復。S&P500やナスダック総合指数は再び最高値を更新した。原油やビットコインも右肩上がりで、市場はリスク・グリーディー(貪欲)な状態にある。
リスクオン局面においては安全通貨であるドルと円が並行して売られ、ドルと円ではドルの下落の方が少し大きい、というのが現在のゲームのルールである。これに呼応し、ユーロや豪ドルはすでに上昇に転じ、ドルインデックスは下落し始めた。今週もリスクオンが続くとすれば、ドルが全体的に下落し、ドル円も幾分軟化すると見るのが整合的だ。
米国債利回り上昇は評価できない
米国10年債利回りは先週1週間で10bp上昇し1.18%台と年初来高値に顔合わせした。しかし期待インフレ率(ブレークイーブン・インフレ率)も2.10%から2.20%へ10bp上昇しており、実質金利はマイナス1%のままだ。利回りが上昇しても、その原因がインフレ懸念の高まりであれば、(短期的にはともかく)中長期的にドルをサポートすることはできない。
今後はFRBの金融緩和策で名目金利が低く抑えられる一方、コロナ対策で財政赤字がさらに拡大し、インフレ懸念は一段と高まると予想される。金融緩和と財政緩和のポリシーミックスは通貨を下落させる組み合わせだ。
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ドル弱気スタンスを維持
ドル円は年初の底値102.59円から3円あまり上昇したが、シカゴ通貨先物の取り組みを見ると、投機筋の円ロングはあまり減少していない。ドル円ショートカバーの余地が大きいとも言えるが、逆に投機筋がドル安・円高シナリオに確信を持っていると見ることもできる。
今週も苦しい時間帯となりそうだが、ドル弱気スタンス、戻り売り戦略を堅持したい。
ドル反発にもかかわらず円ロングは減っていない 出所:CME/QUICK
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