ECBがついに量的緩和を決定!ユーロはどこまで下がる?
ECBがついに量的緩和に踏み切った。ドラギ総裁は先週のECB理事会後の記者会見で、「来年9月末まで月間600億ユーロ(最大1兆1千億ユーロ強)の公的・民間部門債券を購入」する量的緩和プログラムを発表。事前にリークされていた「来年末まで月間500億ユーロ」より積極的な計画だ。これを受けて、ユーロドルは1.16ドル台から1.1115ドルまで急落し、2003年9月以来の安値を示現した。
今回のプログラムの特色は、購入自体はECBが行うものの、リスクの80%は各国が負担するという点だ。これにより、大規模な国債購入に反対するドイツやオランダを抑え込むことができたようだ。また期限は一応区切っているものの、ドラギ総裁は中期的なインフレ目標である2%弱の達成が見通せるまで実施すると述べており、事実上オープンエンド(無期限)に近い。クーレECB専務理事は「効果が十分でなければ一段と行動する」と述べており、追加・延長もあり得るということだ。ECBのバランスシートの規模を現在の2兆ユーロ強から3兆ユーロに拡大する方針は、このプログラムにより達成のめどがつくことになる。金融緩和で周回遅れだったECBが今後日米型の本格的な量的緩和に突入することで、ユーロ圏の金利は一段と低下し、ユーロ独歩安が加速する公算が高まった。
ギリシャなどトロイカの支援下にある国の国債もプログラムの対象となるが、財政再建の進捗に関する審査を通過するまでは保留となる。実際には、ギリシャ国債は当面買い入れの対象とならない。一国が発行した国債の買い入れは33%までという上限が設定されており、ECBと他の中銀がこの水準以上のギリシャ国債をすでに保有しているためだ。さらに、25日のギリシャ総選挙で緊縮財政に反対する急進左派連合(SYRIZA)が勝利すれば、緊縮財政方針が撤回され、ギリシャ国債が対象から完全に除外される可能性がある。この場合、ギリシャのユーロ圏離脱(Grexit)が現実味を帯びてくることになり、ユーロを一段と売り込みたい向きにとって絶好の燃料投下となるだろう。
ユーロドルはすでにチャート上の重要サポートを下回り、下値めどが見当たらない状態。節目の1.10ドルは射程内であり、長期的なトレンドラインから見て、1.05−1.06ドル近辺まで下落余地を想定しておく必要がありそうだ。(1月24日12時執筆)
ユーロドル・月足チャート
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