FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年7月24日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、米共和党が医療保険制度改革法案の成立に失敗したことや、トランプ大統領のロシア疑惑が再燃したことを受けてドル売りが強まり111円台へ下落。ECB理事会を通過しユーロドルが約2年ぶりの高値をつけたこともドル売りに拍車をかけ、金曜日には111.01円と1か月ぶりの安値を示現した。なお日銀は金融政策決定会合でインフレ見通しを下方修正し、物価目標達成時期を2018年度中から2019年度ごろに先送りしたが、円売りの反応は限定的だった。
前回の当コラムでは「ドル買いは一服でも、株高・リスクオンの流れと金融政策格差による円安は継続する」と見てドル円は底堅いと予想したが、残念ながら読み違いとなった。直接的な敗因は、トランプ政権の先行き不透明感が強まったことだが、これはある程度予想の範囲内であり意外感はさほどない。
筆者にとって意外だったのは、
① ECBが金融緩和解除に慎重な姿勢を示したにもかかわらずユーロ高が止まらなかったこと
② 日銀の物価目標達成時期先送りがほとんど材料視されなかったこと
③ 株価堅調・ボラティリティ低下でリスクオンのはずだったのに円売り意欲につながらなかったこと
の3点である。
ベテラン相場師が重視する「相場の息吹」
悪材料が出ているにもかかわらず買われる、または好材料が出ているにもかかわらず売られてしまう、つまり世間一般にわかりやすい材料に対して相場が逆に動くことを、ベテラン相場師は「相場の息吹」と呼んで重視する。なぜかはわからなくとも、それが相場の行きたい方向である確率が非常に高いからだ。
上記の場合で言うと、相場の息吹は①ではユーロ買いであり、②③では円買いと解釈することになる。そして①②③に共通するのは「ドルは買えない」という点である。ドルの総合的な価値を示すドルインデックスは93ポイント台まで下落し、昨年6月以来の安値をつけている。
株高・リスクオンの流れと金融政策格差という一見わかりやすい材料をもとに相場を組み立てれば、筆者のようにドル高・円安の予想になる。実際同じようなロジックでドル円を買っている参加者はかなり多いはずだ。IMM通貨先物の取り組みを見ると、投機筋の円ショートは4週連続で増加し、126,919枚(7月18日時点)と少なくとも2014年9月以降最大規模に膨らんでいる。
ドル円が7月11日からほぼ一本調子に下落している中で、投機筋は買い下がって損失を抱えていると考えられる。何らかのショック材料が出れば、こうしたポジションが巻き戻されてドル安・円高が加速する可能性も排除できない。今週は弱気局面入りも視野に入れ、慎重スタンスで臨むべきだろう。
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