本誌でもおなじみ ひろぴーの新著!
2018年7月19日、『Billion trader(億トレーダー)ひろぴーの読むFX』(ダイヤモンド社)が発売されました。ひろぴーさんといえば、FX攻略.com誌上でも数々の企画や連載にご協力いただいたことのある有名かつ実力派のトレーダー。最近ではコラムニスト、ラジオパーソナリティー、セミナー講師など、さまざまな活動に精を出しておられる姿を見かける人も多いことでしょう。
そんなひろぴーさんが筆を執った本書では、FXの基礎から始まり、ひろぴーさん流ローソク足の法則を習得するコツや、リピート系自動売買の攻略法などが解説されています。ここでは、リピート系自動売買について書かれた第4章、第5章の内容をざっくりと紹介しましょう。
リピート系の魅力を紹介
第4章ではリピート系自動売買の仕組みや各社が提供するサービスの概要をまとめています。リピート系注文とは、IFD(イフダン)注文が自動的に繰り返されるサービス。裁量取引とは異なり、自動的に繰り返されるのがポイントで、
① 設定したルールに従って24時間自動的にチャンスを逃さずトレードしてくれる
② 人間業では難しい小刻みな利食いができる
③ 相場が乱高下しても感情に流されない
④ 相場を監視する必要がなく生活が乱れない
─といったメリットがあります。
なぜリピート系自動売買が、手放しでも安定して利益をもたらしてくれるのかというと、FXはレンジ相場が7割~8割を占めるから。レンジ相場は一定の値幅の間で上げ下げを繰り返すため、「買って→売る」(または「売って→買う」)の繰り返しが有効となるのです(図1参照)。
FXの教科書としてはトレンドフォローを推すものも多いです。トレンド発生時に大きく動く値幅を取りましょうという作戦です。しかし、実際に相場にトレンドが現れるのは2割~3割程度。うまくトレンドの発生に出会えることは多くありません。
それならば、残り7割~8割のレンジ相場で、有効な作戦を見いだした方が良さそう。そこで生み出されたのが、レンジの間を行き来する値動きの総推移を狙おうという発想です。トレンドのような一方向への流れを大きく取るのではなく、レンジの総推移を細かく取っていこうという作戦です。
トラッキングトレードとは?
本書ではリピート系自動売買の中でも、とりわけ約定力の高い「トラッキングトレード」を例に解説を進めます。トラッキングトレードとは、FXブロードネットが提供するサービス。その取引設定方法は簡単で、
① 通貨ペアを決める
②「買い」か「売り」を決める
③「想定変動幅(発注範囲)」を決める
④ 投資資金を決める
─といった4項目を決めるだけ。以上から自動的にポジションの間隔や発注数、新規および決済注文が図2のように決定されます。図2には想定変動幅を推移した際の売買の流れも記しました。
そして他のリピート系自動売買とは一線を画し、最大の特長だといえるのが、「自動追尾」機能を有していること。これは、注文を仕掛けたレンジ水準に変動があった際、値動きを追いかけてレンジを移動しながら注文する機能です。例えば、買いのトラッキングトレードで、想定変動幅を超えて相場が値上がりした際には、利益確定の決済をしながら、想定変動幅の下限を切り上げていきます。
このトラッキングトレードで成功するポイントは五つあるとひろぴーさん。
① 損切りにならない想定変動幅を設定する
② ポジション間隔を狭くする
③ 想定レンジで動いている限り回し続ける
④ 1日1回チェックし、2週間~1か月の間で見直しする
⑤ 停止するタイミングが重要
─とのことです。
ひろぴー流トラッキングトレード有効活用法!
第5章では、トラッキングトレードの有効活用法について解説しています。ひろぴーさんが推奨するのは二つのアイデア。
一つは、「利食い代行」です。トレンド発生時に含み益のあるポジションを保有していることを条件とし、(買いの場合)下値を切り下げるところに利食いを置きます。そしてトレンド後期にはレンジになって乱高下する傾向がありますから、そのときに売りのトラッキングトレードを仕掛けます。つまり両建てになりますが、含み益がある方の利食いと、レンジでのリピート注文による利益、両方をとることができます。なお、トラッキングトレードは10銭刻みが最小の設定となりますが、ひろぴーさんの経験上、15銭程度にするのがお勧めとのことです。
もう一つは、逆張りトレード手法です。前述の利食い代行と同様に、トレンド後期のレンジを狙います。ただし、仕掛ける時期が少し早くなります。その合図としてMACDのダイバージェンス(ローソク足の方向性とMACDの方向性が逆行すること)を利用。時間軸は4時間足以上で、レンジ幅は200pips以内に設定するのがお勧めとのことです。なお、トラッキングトレードの止め時として、MACDの短期線が0ラインへ近づくことを目安とします。これは新たなトレンドが発生する兆候となるからです。トラッキングトレードはあくまでもレンジを狙う戦略ですので、レンジが終われば出番も終了となるわけです。
以上、駆け足での紹介となりましたが、もっと詳しく知りたいという方は同書でご確認ください。分かりやすい図版と共に、具体例を挙げながら解説されています。
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※この記事は、FX攻略.com2018年10月号の記事を転載・再編集したものです
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スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
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