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ミラートレーダーで人気のストラテジー運用を考える[中里エリカ]

ミラートレーダーで人気のストラテジー運用を考える[中里エリカ]

ミラートレーダー2020年12月の成績1位は?

 ストラテジーを選択して自動売買を行う「ミラートレーダー」は、イスラエルのシステム提供会社の「トレーデンシー社」がグローバルに提供している他、国内の会社が提供するストラテジーも組み込んでいる。

 2020年12月現在、ストラテジー決済損益部門で成績が1位だったのは、長年人気を博してきた「ThirdBrainFX」。同部門にランクインした通貨ペアは豪ドル米ドルだが、ミラートレーダーが日本に参入してきた7年ほど前は、豪ドル円で有名なストラテジーだった。 

 このストラテジーを作成したのは、スイスに技術部署を、ブルガリアにカスタマーサポートセンターを置く多国籍企業。開発に当たっては、多くの著名なトレーダーにインタビューしたうえで、トレーダーの行動を再現する「マンマシンインターフェース(機械を操作する際に人間と機械を仲介するシステム)」を用いたという。

 それぞれのストラテジーのプロフィールを紹介する「ストラテジーカード」には、最大四つのポジションを持つ「トレンドフォロータイプ」でスイングトレードを行うと書かれている。ポジション数も多いので、それだけ損失が多く出ることもあるので注意が必要だ。

 ThirdBrainFXと並んで、現在は「QuickShift2」も人気だ。以前から人気があった「QuickShift」の後継ストラテジーとして、15種類もの通貨ペアが取引できるトレンドフォロータイプで、スイングトレードを行う点はThirdBrainFXと同じだが、こちらは一つ以上のポジションは持たない。

 先代のQuickShiftは、1取引あたりの損益幅が大きく、ポジション保有も長めで、全体的に長期で安定した成績を維持し、「損小利大のストラテジー」として人気を誇っていたので、提供者の都合で今年の10月にいったん休止した際には利用者の間にも戸惑いが広がった。

 同じ売買ロジックを用いた後継ストラテジーとして11月に生まれ変わったQuickShift2は早速人気を博している。取引回数などの実績が表示上、リセットされてしまったので今後パフォーマンスがどうなっていくか楽しみである。

半年〜1年といった長期で評価しよう

 ところで、ミラートレーダーは長期的に見る商品でもある。一つのストラテジーだけでずっと運用するのではなく、複数のストラテジーを組み合わせて、半年や1年といったある程度の長期で評価したい。

 人気のあるストラテジーを選んでいても、別のストラテジーと入れ替えるタイミングを逸したり、リスク管理を怠ったりすると、良い結果が出ない場合もある。ストラテジーを選択する前にまずバックテストをきちんとし、最大ドローダウンが過去の値を超えたら速やかに入れ替えるなど、メンテナンスをしっかりと行うことも大切だ。

※この記事は、FX攻略.com2021年3月号(2021年1月21日発売)の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、所属先の考えを反映するものではございません。

ABOUT ME
中里エリカ
なかざとえりか。セントラル短資FXカスタマー部広報担当。大学卒業後、カナダ系銀行やスイス系為替ブローカーで外国為替およびデリバティブのインターバンクでのディーリング業務に従事。勤務していた会社が子会社としてFX会社を設立したのをきっかけに、以来FX取引に携わっている。大手証券会社や外資系証券、外資系FX会社などを経て現職。 ・セントラル短資FXの詳細はこちらセントラル短資FX公式サイト
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