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陽和ななみと一人前のトレーダーを目指す!ななみんと学ぶFX|第7回 テクニカル分析の基礎②

陽和ななみと一人前のトレーダーを目指す!ななみんと学ぶFX 第7回 テクニカル分析の基礎②

女優・投資家である陽和ななみさんがトレード成績向上を目指してFXのスペシャリスト山中康司さんからFXで利益を出すために必要な全てを皆さんと共に学んでいきます。今回もテクニカル分析の基礎について教えていただきます。

サポートラインとレジスタンスライン

陽和 山中先生にFXの知識を叩き込んでいただいているこの企画ですが、今回はテクニカル分析の2回目となる「トレンドとチャートパターン」についてです。

山中 トレンドは非常に重要で、相場格言に「トレンド・イズ・ユア・フレンド」があります。

陽和 それだけトレンドが重要ということですね。

山中 今回はトレンドとチャートパターンについての基本的な説明をしていきます。まずサポート、レジスタンスという言葉がありますが、サポートとは以前の安値をいいます。つまり安値同士を結んだ線がサポートライン。反対にレジスタンスは以前の高値で、高値同士を結んだ線がレジスタンスラインになります。重要なのはサポートラインを価格が下抜けした場合に、今度はそのラインがレジスタンスラインとして機能しやすくなることです。反対の場合も同様です。

陽和 例えば、サポートラインとして何度も機能していた価格帯を一度下抜けると、今度は強力なレジスタンスラインに転換しやすいということですね。

山中 そうです。それまではなかなか抜けなかった水準のラインを越えたときには気をつけておきましょう。

ラインの引き方

山中 次にトレンドを見ていきます。ここではアップ・トレンド、ダウン・トレンド、そしてレンジ相場をフラットとして、明らかに方向性が確認できるものをトレンドとします(画像①)。

トレンドとは

陽和 継続した動きがトレンドということですね。

山中 そうです。この三種類の相場に、先ほどのサポートラインやレジスタンスラインを引いて組み合わせたものを「チャンネル」といい、一番きれいなのは「パラレル(平行線)」といわれます。私はチャートを見ると、まずどこに平行線が引けるかを考えます。好んで使う人も多いので、チャンネルは重要です。

 チャンネルにはサポート、レジスタンスも含めた横ばいの「フラット・チャンネル」があります。そして、斜めになると「アップ・チャンネル」「ダウン・チャンネル」になります(図①)。このようなチャンネルが作れる、特に平行線を引けるものが重要ですが、先が細くなったり広がったりと、きれいな平行線ではないことも多いので気をつけておきましょう。

チャンネル

陽和 ラインをきれいに引くのは大変そうです。

山中 どうやってラインを引くのかは難しいところです。ラインを「安値、高値に引く」というのは言葉では簡単ですが、何をもって安値・高値とするかの定義を決めておく必要があります。

 そこで、どこからラインを引くかの基準に「スイング・ハイ・ローポイント(スイングHLポイント)」を使います(画像②)。スイングHLポイントとは高値の両側に、より安い高値を持つポイントです。人の体で例えると、高値を頭にして、少し低い高値を左右の肩とイメージします。

スイング・ハイ・ローポイント(スイングHLポイント)

陽和 頭のてっぺんから肩に向けてラインを引き始めるということですか?

山中 そうですね。ラインを頭からスタートさせ、右肩下がりの斜めのラインを引きたいときにはさらに低い位置にあるスイングHLポイントの頭を探します。日足でそのような場所を探すと多数見つかると思います。ポイントが多くて迷うようであれば、週足に変えて引く場所を探していきます。週足でもたくさんあるようなら、月足で探します。

陽和 どんどん時間足を大きくしていくんですね。

山中 時間足を大きくして探していくと該当する場所が減っていきます。最終的には月足で目立った高値、安値からラインを引くことになります。月足でも難しい場合には両側に、より安い高値を2本ずつ持つ場所を探しましょう。頭の両側に1本ではなく2本線があることを「フラクタル」といいます。トップでは高値の両側に、より安い高値を2本持つ、反対にボトムでは安値の両側に、より高い安値を2本持つことがフラクタルの定義になります。単純に高値の両側がどのような状況になっているのかを確認してラインを引くのが良いと覚えておきましょう。個人的には月足までいかなくても、週足で重要な高値・安値を見つけて、そこからラインを引くと日足でも効果的なラインを引けることが多いですね。

陽和 まずは週足から見始めても良さそうですね。

反転パターンと継続パターン

リバーサル・パターン

山中 チャートパターンは、大きく分けると二つです。一つは「リバーサル・パターン」といって価格が反転するパターンです(画像③)。反転パターンは、ダブルトップやダブルボトムが有名です。他には先ほどの頭と肩の説明と同じで、ヘッド&ショルダー(H&S)などがあります(図②)。

主な反転パターン

陽和 日本では三尊天井といわれるものですね。

山中 反転パターンの特徴は教科書通りのきれいな形ではなかなか現れず、変形ダブルトップや変形トリプルトップが多いですが、ざっくり見れば左右対称になります。

陽和 「左右対称の形が出てきたときは、反転になる可能性が高いから気をつける」と覚えておきます。

山中 さらに、トップでネックラインが引ける場合は最後にそのラインを抜けたときにどんどん下がっていきやすく、ボトムではその反対になるケースがあります。

コンティニュエイション(継続)パターン

 もう一つは「コンティニュエイション(継続)パターン」です(画像④)。トレンドが横ばいになり、以前のトレンドと同じ方向にこのパターンを抜けるとトレンドが継続します。継続パターンには長期と短期で形成されるものがあり、長期では「トライアングル」や「ウェッジ」、短期では「ペナント」や「フラッグ」がよく出てきます。

 他に継続パターンの例としては「ギャップ」もあり、よく「窓あけ」といわれます。基本的にはトレンドの形成が早いためにできるものなので、継続パターンに含めています。

陽和 上昇トレンドであれば、ギャップで買いの力がより強くなっているのでさらに上昇していく可能性があるということですね。

山中 FXは24時間取引なので、週末によほどのことがないと基本的にギャップはできません。ただ、最近はトランプ米大統領が発言することで月曜日にギャップができることがあります。

 継続パターンは日足ベースで見ると長期は約1~3か月、短期は約1~3週間と考えることができます。FXでは1か月はおよそ21営業日なので、長期のパターンはローソク足で約20~60本、短期では約5~15本が目安になります。日本語では「三角もち合い」という言葉一つで表したりしますが、英語では長期の大きいものをトライアングル、短期の小さいものをペナントなどと呼んでいます(図③)。

主な継続パターン

陽和 形だけを見れば全く同じですね。区別しないのであれば、日本語の方が分かりやすくて良いです。ちなみに、ウェッジとは何でしょうか?

山中 これはくさび型と呼ばれるものです。トライアングルやペナントはチャート上で二等辺三角形、ウェッジは直角三角形に近い形を作るイメージです。

 実際に、ドル円の月足チャートで継続パターンを確認してみましょう(チャート①)。2011年から2019年までを表示していますが、直近の動きにトライアングルが出ています。

ドル円月足

出所:TradingViewによるUSDJPYチャート

陽和 現在はトライアングルを少し下に抜けてきそうですね。

山中 チャートにラインを引く場合のアドバイスですが、細い線だと価格がラインをわずかに抜けたかどうかにこだわってしまう人もいると思います。月足などの長期足の場合は誤差があってもおかしくはありません。ですから、細い線ではなくマーカーのようなラインを引く方が良いですね。

陽和 少し太めのラインを引くということですね。そうすると、このチャート①の価格がトライアングルを抜けているのは下ヒゲ部分です。

山中 明確に抜けたとはいえませんが、今後はっきり下に抜けてくると、きれいな形でトライアングルの下抜け完成パターンになり、相当な注意が必要になります。

陽和 ドル円を売りで保有している人は、要注目ですね。

山中 さらに、このチャート上には他にもチャートパターンがあります。2013年辺りにペナントが確認できます。

陽和 上ヒゲと下ヒゲをつないだ部分ですね。

山中 ペナントを上抜けると次はフラッグが確認できます。2回の継続パターンを挟んだ後に上昇トレンドが継続しています。このように、月足で出てくるチャートパターンには要注意です。

陽和 長い期間でパターンが形成されるということは、かなりしっかりした動きとして現れているからですね。

山中 そういうことです。皆さんも日経平均の月足チャートなどで、どんなチャートパターンがあるか確認してみるのもおもしろいと思います。

陽和 今回のように、チャートパターンを頭と肩に例えていくと、分かりやすく覚えられます。

山中 「誰かがこういっている」ではなく、結局は自分でチャートを見て、自分で取引するために使いやすくするものです。今までのローソク足やトレンドライン、チャートパターンといった話は、実は意外と主観的な判断が入りやすいのですが、次回は客観的な判断であるテクニカル指標を紹介していきます。

陽和 次回も楽しみです。ありがとうございました。

※この記事は、FX攻略.com2020年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

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