先週の当コラムでは、「動きが鈍い『米ドル/円』のトレードはいっそあきらめ、高金利通貨に着目するのも一計」と述べた。今週の見通しもこの一言に尽きる。「米ドル/円」は当面は動きそうにない。
先週の「米ドル/円」のレンジは101.72〜102.36円と上下わずか64銭。今や「米ドル/円」の1カ月物ボラティリティ(予想変動率)は5%台を割り込み、過去に例のない低水準となっている。乱暴ないい方をすれば、こんなベタ凪相場で上がるか下がるかを論じても時間の無駄だ。米ドル・円・ユーロのG3通貨が三すくみの団子レースを続けるなか、市場の関心は値動きが軽い高金利通貨や資源国通貨に向かっている。
現在特に注目すべきはポンドだ。
先々週にカーニー英中銀総裁が「利上げは市場の期待以上に早まる可能性がある」と発言して以来、早期利上げ観測がにわかに高まっているからだ。先週公表された英中銀議事録(6月4・5日開催分)には、「市場が年内利上げの可能性を低く見積もっていることには意外感」と記されていた。英中銀は、5月15日に発表したインフレ報告で、利上げ時期は来年第2四半期との認識を示したばかり。それから1カ月もたたないうちに、年内に利上げに踏み切る可能性について議論していたことになる。
さらに、先週はマイルズ英中銀委員が、来年5月の任期満了前に利上げを支持することを示唆。ウィール委員が、「現時点では利上げの根拠はないが、年内の話となれば別だ」と発言するなど、タカ派的発言が相次いでいる。
この分では、今後さらにタカ派メンバーが勢いを増し、年内利上げが既定路線化する可能性も小さくない。市場はもともと英中銀の経済分析や金利見通しをほとんど信用していないが、短期間でのこの豹変ぶりには困惑せざるを得ない。
「ポンド/米ドル」は先週、節目の1.70ドルを突破し1.7060ドル付近と2008年以来の高値を示現。「ポンド/円」も一時174円台に乗せ、年初来高値174.80円付近を射程に入れた。
マイナス金利となったユーロに対しても0.7960付近と1年半ぶりの高値を更新中だ。英中銀の金融スタンス急変を受けたポンド全面高は当面続くと見られ、このモメンタムに対して順張りスタンスで臨むべきだろう。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |