「米ドル/円」は7月7日以来101円台から一歩も出ておらず、文字通り夏枯れの様相だ。
市場参加者の間では、ドル円は当分動かない、やるだけ無駄といったあきらめムードも漂っている。
しかし、今週は重要イベントが目白押しとなっており、この夏以降の方向性を決める極めて重大な分水嶺となる可能性がある。
そろそろ相場急変に備えてウォーミングアップを開始しておくべきだろう。
まず、水曜日には米国雇用統計の前哨戦となるADP雇用報告が発表される。
前回6月分は+28.1万人と高い伸びを示し、NFPの上振れ(+28.8万人)を見事に予告しているだけに、注目度が高い。
今回7月の予想は+23.3万人となっており、結果が予想を上回ればセンチメントが大きく好転するだろう。
同日に発表される米第2四半期GDPは、悪天候の影響による第1四半期の落ち込み(前期比年率-2.9%)をそっくり埋め合わせる+3.0%と高い伸びが予想されている。
米国経済が一時的下振れから立ち直ったことを裏づける可能性が高く、ドルのサポート材料となるだろう。
また、同日遅く(日本時間木曜日未明)にはFOMCが金融政策を発表する。
実質ゼロ金利政策は維持され、資産買い入れは予定通り100億ドル縮小される見通しだ(350億ドル→250億ドル)。
今回、イエレン議長の会見はセットされていないが、先々週の議長の議会証言「労働市場が予想以上に改善すれば、早期の利上げも可能」を受けて、市場では「利上げ時期がこれまでの予想より早まる」との見方が浮上しており、声明で出口戦略に関して踏み込んだ表現があるかどうかが注目ポイントとなる。
そして、金曜日には米7月の雇用統計が発表される。
本稿執筆時点での予想は、失業率は6.1%で横ばい、NFPは+23.0万人となっている。
このほか労働参加率、長期失業者の割合、非自発的パートタイマーを含む広義の失業率U-6、平均時給の伸びなど詳細な内容もチェックする必要がある。
総合的に見て結果が早期利上げの可能性を高めると判断されれば、いよいよ膠着打開の起爆剤となる可能性がある。
とくに、前回の雇用統計直後の高値102.27円が視野に入っており、もしこれを突破できれば、雇用統計で当面の高値をつけ、かつ毎月上値が切り下がるというこれまでの弱気パターンが崩れ、流れがドル買いに傾く可能性が高い。
もちろん、各イベントの結果次第ではあるが、今週はバイアスとしては保合いの上値ブレイクを意識して臨みたい。
「米ドル/円」日足 前回雇用統計直後の高値102.27円を突破できるか? (出所:Net Dania)
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