先週の「米ドル/円」相場は、米国の早期利上げ観測を背景に上値を試す展開となり、年初の高値105.44円を突破。ストップロスを巻き込みながら一時105.71円と2008年10月以来ほぼ6年ぶりの高値をつけた。
しかし、注目の米国8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が+14.2万人と予想の+23.0万人を大幅に下回ったことから、失望のドル売りが殺到し、一時104.69円まで反落した。
前日に発表されたADP雇用調査は+20.4万人と堅調な雇用増を示し、他の8月分の景気指標もおおむね良好であった。整合性を考えると、今回のNFPの下振れの背後には何らかの特殊要因があった可能性が高い。
単月の指標、それも振れの大きいNFPが悪かったからといって、直ちに雇用市場の腰折れを懸念する必要はないだろう。
ただ、NFPの+14.2万人という水準は8か月ぶりの低水準であり、雇用市場の回復はまだ不十分と主張するイエレンFRB議長をはじめとするFOMCハト派メンバーに、早期の利上げを拒絶する理由を与えたことも確かだ。
また、イエレン議長が重視する雇用の質に関しても、労働参加率は62.8%と1974年以来の水準で低迷しているし、半年以上の長期失業者の割合は失業者全体の3割を超えている。非自発的パートタイマーを含む広義の失業率U-6は12.0%とリセッション前の平均8.8%をはるかに上回っている。
米国の金融政策が今後正常化に向かうことは確かであり、筆者も中長期的にはドル高が続くと予想している。しかし、短期的には、早期利上げをめぐる過度の期待を背景に、ドル買いの流れは先週オーバーシュートした可能性が高い。
「米ドル/円」が雇用統計の前後でピークをつけるパターンが年初から繰り返されているが、今回も105.71円が当面の高値となる可能性が捨て切れないのだ。
今週はトレンドを加速させるような重要経済指標やイベントも乏しく、少しクールダウンして相場観を練り直すべきかもしれない。
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