先週の米ドル/円は持ち直す動きとなった。きっかけとなったのは米地区連銀総裁の4月利上げの可能性を示唆する発言。ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁は「4月または6月に利上げも」、ロックハート・アトランタ連銀総裁も「利上げは早ければ4月のFOMCで正当化される」と発言。
さらにエバンス・シカゴ連銀総裁「年内二回の利上げ、まったく理屈に合わないというわけではない」、ブラード・セントルイス連銀総裁「FOMCが4月に行動する可能性はある」とのタカ派発言が続いた。米ドル/円は113円台を回復し、金曜日には一時113.32円まで上昇した。
二転三転するFRB発言の真意とは?
ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁とエバンス・シカゴ連銀総裁は、今年FOMCの投票権を持たないが、成長重視のハト派として知られており、今回の早期利上げ支持発言は意外感を持って受け止められた。FRBは、3月15-16に行われたFOMCでは、世界経済や金融・物価動向に慎重な見方を示し、金利見通しを大幅に引き下げたが、先週は一転して追加利上げに積極的とも受け取れる発言を連発している。果たしてその真意は何なのか。
中銀当局者が自らの発言に責任を持たねばならないのは当然だが、FRB正副議長や理事と比べて、地区連銀総裁は比較的自由な発言が許されており、金融政策の次の一手に関する観測気球役を担っている場合も少なくない。先週の一連の発言は、FOMC後に市場の金利観が下振れしすぎたのを憂慮したFRBが、地区連銀総裁を使って市場と対話しようとしていると考えればわかりやすい。
イエレン議長の会見がセットされていない4月はともかくとして、6月FOMCでの利上げの可能性が少なくないことをFRBが発信しているわけであり、ドルはそうそう売り込めなくなったといえる。
FF金利先物が織り込む6月の利上げ確率は、現在4割前後。これが5割を上回ってくるようなら、米ドル/円もレンジを上に抜け出し、抵抗線の115円を試す公算が大きくなるだろう。
FF金利先物が織り込む6月の金利分布 出所:CME Group FedWatch
今週発表される米国3月雇用統計の影響度は?
さて今週金曜日には米国3月の雇用統計が発表される。現時点での予想は、失業率4.9%(前回4.9%)、非農業部門雇用者数+21.0万人(前回+24.2万人)、平均時給+0.3%(前回-0.1%・前月比)となっている。
前回は予想を上回る雇用増にもかかわらず、平均時給の伸びがマイナスとなったためドルは買われなかった。今回はその反動で平均時給が上昇する見通しで、利上げ期待が復活し、ドル復調のきっかけとなる可能性がある。一方、失業率と非農業部門雇用者数に関しては、労働市場が完全雇用状態にあることは既知なので、よほど予想レンジから大きく外れない限り、影響は限定されるだろう。
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