先週の米ドル/円相場は、英国のEU離脱(Brexit)懸念や米国で起きた銃乱射事件を受けてリスク回避による株安・円高がエスカレート。FOMCが追加利上げを、日銀が追加緩和を、それぞれ見送ったことで、ドル売り・円買いがさらに強まり、一時103.55円と約2年ぶりの安値を示現した。
英国国民投票に注目集まる
今週はいよいよ英国のEU離脱の是非を問う国民投票が実施される。投票は23日木曜日の現地時間22時に締め切られ、24日早朝(日本時間24日午後)には大勢が明らかになる見通し。直前まで数多く行われる世論調査の結果やブックメーカー(賭け屋)の予想オッズが報道されるたびに一喜一憂する動きが続くだろう。
公式の出口調査は行われないが、一部ではヘッジファンドや銀行が自分たちの利益のため独自の出口調査を行うと報じられており、開票の途中で思惑的な動きが出てくる可能性もあり要注意だ。
英国がEU離脱で意識される安値
結果が「離脱」なら、英国とEUの先行きが巨大な不確実性に覆われることとなり、直後はクラッシュとなることは避けられない。ポンド/米ドルはリーマンショック後の安値1.35ドル、ポンド/円は140円、ユーロ/米ドルは1.10ドル、米ドル/円は100円近辺が意識されるだろう。
ただし離脱決定は今後のEUとの長い交渉の始まりにすぎず、直ちに世界経済が危機に陥るわけではない。すでに市場では離脱に備えて巨額のポンドショートやオプションによるヘッジが積み上がっていることを考えると、瞬間的に大きく下振れしたあと、利益確定や材料出尽くしの動きで買い戻される可能性も小さくない。
また離脱決定の第一報でポンドを売ろうとしてもおそらく瞬時に急落していて、まともな価格で売ることはほとんど不可能だろう。それならば、急落して止まったところで短期的な買いを入れるほうが戦術としてはるかに面白い。
結果が「残留」になった場合は?
逆に結果が「残留」であれば、当然これまでの巻き戻しが起こる。18日に公表されたサーベイション社の最新の世論調査によると、残留の支持率が45%で離脱の42%を3ポイント上回った。16日に起きた残留派のコックス下院議員殺害事件後に行われた初の調査で、同議員への同情や離脱への危機感が反映されたようだ。
有権者の15%程度は先週まで態度を決めかねていたとみられるが、直前になって離脱阻止に動くことは十分ありうる。現時点では、残留が再び優位になったかもしれない。
仮にBrexit懸念が騒がれ始めた今月上旬の水準へ戻すとすれば、ポンド/米ドルは1.45ドル前後、ポンド/円は155円前後、ユーロ/米ドルは1.14ドル前後、米ドル/円は107円前後まで戻ってもおかしくない。この場合ボラティリティは低下するはずなので、落ち着いて買い場を探すスタンスで臨めばよいだろう。
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