先週の米ドル/円相場は、米国の利上げ観測の後退を背景としたドル売りが強まり、夏休みシーズンで薄商いの中、一時100円台を割り込み99.54円と6月のBrexitショック以来の安値を示現した。その後、浅川財務官の「口先介入」もあって100円台へ持ち直したものの、反発力は弱く100円台前半で週の取引を終えた。
今週はイエレンFRB議長の講演が注目材料
今週は金曜日に行われるイエレンFRB議長の講演(ジャクソンホール講演)が注目材料となる。先週水曜日に公表されたFOMC議事要旨(7月26-27日開催分)では、早期の利上げが必要かどうかで見方が分かれていたことが明らかになった。
当日発表された声明と今回の議事要旨のいずれにも「次回(9月)会合」の文言がなかったことで、9月20-21日のFOMCで利上げの是非が真剣に協議される可能性は小さくなったと見てよい。「利上げ前にさらに経済指標を見極める必要がある」というのがFOMCの現在のコンセンサスだ。
したがって、今週のイエレン議長のジャクソンホール講演でも、利上げ時期に関する新たなヒントは出てこないと見るのが賢明だ。今週から来週にかけては、市場にくすぶっている利上げ観測が払拭され、米国金利低下・ドル安が一段と進行する可能性が高い。米ドル/円は次の節目である95円を目指すと予想する。
利上げ示唆の声もあるが…
FRBで政策論議の中核を担っていると目されるダドリーNY連銀総裁とウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が、先週相次いで「9月の利上げはあり得る」と発言したことを気にする向きもある。特にイエレン議長の側近であるウィリアムズ氏は「FRBはすぐにでも利上げすべきだ」とまで言い切った。
しかし筆者は、彼らの発言はジャクソンホール講演を前に市場の金利観が下振れしすぎないようにとったポーズに過ぎないと見ている。ダドリー、ウィリアムズ両氏はもともとイエレン議長と考えが近いハト派の人物であり、本心から利上げに積極的とは到底思えない。特にウィリアムズ氏はこれまでも、口では「利上げが検討される」と言いながら一度も利上げに賛成票を入れていないという「前科」がある。
ちなみに現在FF金利先物が織り込んでいる9月の利上げ確率は2割程度で、これらの発言の前からあまり変わっていない。金融市場は両氏の発言を真に受けていないことが分かる。利上げの可能性を示唆しておいて利上げしないのは、資産市場にとって優しいので問題ない(逆なら問題だが)。中銀関係者は金融政策に関してウソをついても許される。それどころか、時にウソも方便となるのである。
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