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【Dealer’sEYE】戻り売り相場ではあるものの[井口喜雄]

こんにちは トレイダーズ証券の井口喜雄です。

今週の値動き

それでは、まずは今週の値動きを振り返ってみたいと思います。

月曜日のオープン(7時)からクロス円は大きく下窓があいてスタートとなりました。最近では毎週月曜のオープンで大きく下窓が開いており、朝から緊張が走ります。ただ、ドル円は瞬間的に116.65円付近まで下値をためしたものの、すぐに窓を埋めて117円台の中盤での値動きとなりした。また、昨日発表された中国GDPも予想通りだったため、明確な方向感はでず、こう着状態が続いています。

さて週末に向けての値動きですが、ドル円は引き続き中国情勢や原油価格など外部要因左右される展開が継続しそうです。基本スタンスは人民元安・原油安・株安からリスク回避の地合いとなり円高に警戒します。また、日足チャートを見ても急落は止まったものの、下降トレンドラインは継続しており、2015年8月24日安値である116.10円がターゲットに変わりはありません。

しかし、モメンタムは少し変化しており、116円台ではかなりの押し目買いがあるほか、直近の米雇用統計を筆頭に足元の米経済は比較的堅調であることから下値も試しにくい展開になってきました。加えて、今月29日には日銀金融政策決定会合が控えている事も下値を支える要因となります。金融政策据え置きを引き続き予想していますが、可能性はゼロではありません。特にドル円が115円~116円レベルにあれば可能性は高くなりますし、仮に黒田バズーカが発動した時のインパクトを考えると売りの深追いもある程度のレベルで止めておくべきです。

ドル円日足 下値は2015年8月24日安値116.10円がターゲット

チャート(12/23~1/26)

テクニカル面では先ほども言いましたが、下値は2015年8月24日安値である116.10円がターゲットになります。現段階で下抜けは難しいと思いますが、仮に下抜けがあれば心理的なサポートとなる115.00円まで一気に走る可能性は考えておく必要があります。上値はこの下落トレンドを形成している去年12月の高値123.51円から今年の安値116.49円の38.2%(フィボナッチ比率)戻しの水準119.18円付近が限界でしょう。

■売買比率

売買比率

ドル円の売買比率は先週水曜日から約10%増えて80%の参加者がロングポジションを持っており、偏ったポジションとなってきました。先週もお伝えしましたが、IMM通貨先物でドル円の投機筋ポジションを見るとドルはショートに転換しており、そのショート枚数も増加しています。「投機筋のドル売りvs国内個人投資家のドル買い」という構図がより鮮明になっていますので、投機筋の下攻めからロスカットを巻き込みのシナリオには十分警戒する必要があり、損切りは早めの決断が求められる展開となります。

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