米国大統領選挙は、大方の予想を裏切って共和党候補のトランプ氏が勝利を収めた。トランプ勝利の確度が高まるにつれて株式市場は急落し、為替市場では一時1ドル101.20円まで円高が進んだ。投票から一夜明けた9日水曜日は、米国株が急落から急騰に転じ、米ドル/円も105円台まで猛反発したが、これは悪材料出尽くしによる反動であり、トランプ新大統領の経済政策に対する期待感が高まったからではない。
選挙期間中にトランプ氏はさまざまな政策をぶち上げているが、それを実行に移すためには法案を議会で可決しなくてはならない。例えば大型減税とインフラ投資という拡張財政政策がすぐに実現できるかというと、事はそう簡単ではない。トランプ氏と共和党議会主流派との関係は選挙戦を通じて最悪の状態になっているからだ。トランプ氏の当面の課題は議会との関係を改善することとなるだろう。
それに対して、外交政策は大統領の意思が色濃く反映される。保護貿易主義を隠そうとせず、アメリカ・ファーストを掲げるトランプ氏が手っ取り早く点数を稼ごうとすれば、その矛先は自然とくみしやすい日本に向かうことになる。新政権が日米関係を軽視し、通商問題を蒸し返すスタンスをあらわにすれば、日本の立場は苦しくなる。トランプ政権が貿易不均衡是正のため安易に円高カードを使うとは限らないが、少なくとも日本を思いやって円安を容認するとは思えない。
金融緩和派のトランプ氏が政権に就くことで、金融政策の正常化を目指すFRBも軌道修正を迫られる。今のところ12月の利上げは既定路線と見られているが、トランプ氏を意識して見送りとなる可能性もないとはいえない(トランプ氏は2018年2月に任期を迎えるイエレン議長を再任しないと公言している)。また12月に予定通り利上げしたとしても、その次はいつになるかまったく見通しがつかなくなった。米国利上げという最大のドル買い材料がぐらつくことになれば、ドルの上昇シナリオは描けなくなる。
トランプ氏が後々レーガン大統領のように大化けする可能性は否定しないが、現時点では政治経験がない素人であり、力量は未知数だ。くれぐれも「経済を熟知したトランプ大統領のもとで景気は良くなる」などと楽観的に考えてはならない。
以上の考察が間違っていなければ、相場は再び円高に振れていくことになるだろう。またこういう未曽有の出来事が起こった時には、過去の経験則であるチャート理論は役に立たないことが多い。値動きが荒くなり、本来止まるべきポイントで止まらずオーバーシュートすることも多くなる。ポジションはいつもより小さくし、その分損切りの値幅に余裕を持たせることも必要だろう。
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