FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年9月11日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、北朝鮮が過去最大の核実験を行ったことを受けて109円台へギャップを空けてスタート。米国のハリケーン「イルマ」による被害や9日の北朝鮮建国記念日に向けた地政学リスクの高まりに対する警戒感から、株安・米国債利回り低下・ドル安・円高が進み、年初来安値だった108.13円を突破。金曜日のNY市場では一時107.32円と昨年11月以来の安値を示現した。
前回のコラムでは、9月1日に発表された米8月の雇用統計が弱かったにもかかわらずドルが上昇したのは強気のサインと見て、「少なくともスタンスを弱気から中立に戻しておくのが賢明であり、場合によっては短期的なドル買いも検討すべき」と考えたが、(北朝鮮が予想外の核実験を行ったとはいえ)見通しが甘かった。複雑に材料が絡み合う局面では、こうした単純な判定で相場が割り切れるものではない。素直に反省しなければならない。
「近くの戦争は売り」通りの様相
9日の北朝鮮建国記念日には何事もなかったようだが、米国との対決姿勢を鮮明にしている金正恩政権がいつICBMを発射しても不思議はない。「近くの戦争は売り」の相場格言通り、日経平均は19200円台と5月以来の安値。米国株(NYダウ)も急落こそしていないものの、かれこれ1か月高値を更新していない。北朝鮮で何か起こればたちまち市場がリスク回避ムード一色に染まるのは必定で、当面は安全通貨の円を売りづらい局面が続くことになる。
利上げ確率は42%から27%まで低下
ハリケーン「イルマ」は被害額が2000億ドル超(21兆円以上)との見方もあり、今後の米国経済指標を大幅に押し下げる可能性が高い。来週に迫ったFOMCではこのハリケーン被害を前提とした新たな協議が行われることになる。次回の利上げ時期は一段と不透明になった。FF金利先物が織り込む12月までの利上げ確率は1週間前の42%から27%まで低下し、わずかながら「利下げ」の可能性さえ織り込み始めた。米国10年債利回りは2.03%台と昨年11月以来の水準まで低下しており、2%割れも視野に入れている。もちろんドルにとっては強い逆風だ。
しかも、筆者のように「ドルは一旦底堅い」と読み間違えた向きは少なくなかったようで、IMM通貨先物の取り組みを見ると、先週火曜日時点での投機的な円の売り越し額は前週の69,524枚から72,945枚に増加している。投機筋の円ショートポジションが膨らんだ局面で、ドル円が底割れしてしまったわけだから、見切り売りが起こりやすい危険な状態と言える。今週は下値警戒を強め、一段安に備えておく必要がありそうだ。
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