FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年1月22日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は軟調地合いが継続し、一時110.19円と昨年9月以来の安値を付けた。日銀の出口戦略に関する思惑を背景とした円買いに加えて、米政府機関閉鎖のリスクを意識したドル売りも強まり、ドル円の上値を圧迫している。
ドルインデックスは約3年ぶりの安値へ
米暫定予算の期限は1月19日。米下院は2月16日までのつなぎ予算を可決したが、上院では難航しており、民主党が法案を拒否できるだけの票を確保したとの情報もある(1月20日本稿執筆時点)。議会が19日深夜までに新たな暫定予算案で合意できなければ、政府職員約80万人が自宅待機となり、多くの政府機関が閉鎖される恐れがある。
興味深いのは、この間米金利が上昇を続けていることだ。政策金利動向に敏感な2年債利回りは2%を突破し、2.06%台と2008年9月以来約10年ぶりの水準に達し、FF金利先物も年末2%を超える水準を示している。10年債利回りも2.66%台と4年ぶりの水準へ上昇した。米国株式市場も絶好調で、主要株価指数はそろって史上最高値を更新している。米金利上昇と株高が同時進行しているわけだから、本来ならドル円は大幅に上昇していてもおかしくない。しかし現実にはドル円は年初から3円余り下落し、ドルの総合力を示すドルインデックスは約3年ぶりの安値へ沈んでいる。米金利上昇・株高という好条件に逆行してドル安が進行しているのだ。
買い材料があるのにドルが弱い理由
買い材料が出ているにもかかわらず想定以上に買われない、または逆に売られてしまうのは、それだけの潜在的な売り圧力が存在するからに他ならない。これはベテラン投資家が「相場の息吹」と呼ぶ弱気シグナルだ。金利上昇・株高という分かりやすい買い材料が出ているにもかかわらずドルが弱いのは、それを上回る潜在的な売り材料が存在する、あるいは今後現れる公算が大きいことを暗示している。
ひとつ言えることは、今年FF金利が2%超まで引き上げられることは織り込み済みであり、もはやドルを押し上げる材料とはならないということだ。となると今後は、ドル強気筋の足元をすくうような伏兵の出現を警戒しなければならない。それは最近関心を集めている日銀の出口戦略かもしれないし、上述のような米政府機関閉鎖リスクかもしれない。トランプ大統領陣営のロシア疑惑や朝鮮半島の地政学リスクもまだ払拭されたわけではない。半年で50%上昇した原油相場もドルにとって下落圧力となるだろう。
いうまでもなく、相場は経済の「今」ではなく「先」を読むものである。米利上げという分かり切った材料に囚われすぎると相場の本質を見誤る。今週もドル弱気スタンスを継続したい。
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