FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年3月11日号
先週のドル円相場は
先週のドル円相場は、112円台を維持することができず反落。金曜日に発表された米国2月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に下回ったことを受けてドルが売られ、110.79円まで下落した。先週の当コラムでは、「市場の金利観が上向いており、雇用統計はいいとこどりとなる」と予想したが、残念ながらそうはならなかった。
非農業部門雇用者数は大幅に下振れだが
非農業部門雇用者数は+2.0万人と予想の+18.0万人を大幅に下回るとともに、2017年9月以来の小幅な伸びとなった。建設や小売りなどの業種で雇用がマイナスとなり、米国の中西部と北東部を襲った大寒波の影響がもろに現れた。1月に現れるべきだった政府機関閉鎖の影響が2月に持ち越された可能性も小さくない。また1月分が予想を大きく上回る+31.1万人の伸びとなっただけにその反動が出た可能性も大きい。3カ月平均では+18.6万人と依然として健全な水準にある。
単月の結果で判断すべきでない
雇用統計の先行指標として知られ、労働統計局より正確とさえ言われる「ADP雇用報告」では、2月の雇用増は+18.3万人となっていた。+2.0万人という数字自体が何らかの統計エラーを含んでいる可能性もある。なにしろ米国の人口は約3億3千万人、就業者数は1億5千万人もいる。ほんのちょっとした統計の誤差で10万人、20万人くらい簡単にぶれてしまう。要は、非農業部門雇用者数は振れや修正が大きい指標であり、単月の結果で悲観的になるべきではないということだ。政府機関閉鎖や大寒波という特殊要因を含まない3月の結果を見極める必要がある。いずれにせよ今回の結果がFRBの政策決定に直ちに影響する可能性はないだろう。
非農業部門雇用増と失業率 出所:米国労働統計局
ちなみにリーマンショック後の景気拡大期において、過去にも非農業部門雇用者の増加数が今回のように低調だった月もあった(例えば2016年5月は+1.5万人、2017年9月は+1.8万人)が、いずれも単月限りの落ち込みだった。
平均時給と失業率は労働市場のひっ迫を明示
一方、インフレの先行指標として現在市場で最も注目されている平均賃金は、前年比+3.4%となり、前回の+3.1%から大幅に加速した。2009年3月以来約10年ぶりの大幅な伸び率である。失業率も前回の4.0%から3.8%に低下し、約50年ぶりの低水準まであと0.1%に迫った。これらを見る限り、労働市場がひっ迫し、賃金がじわじわと上昇している状況に変化はないとしか言いようがない。米国長短金利は非農業部門雇用者数の下振れを見て低下したが、その後下げ幅を縮小している。筆者は、雇用統計を受けたドル下落は一過性の動きであり、ドル高・円安の趨勢に変化はないと考えている。今週も押し目買いスタンスで臨みたい。
平均時給 出所:米国労働統計局
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