FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年4月8日号
先週のドル円相場は
先週のドル円相場は110円台ミドルから111.82円までじり高の展開。中国の製造業PMI指数や米国のISM製造業景気指数が予想を上回ったことを受けて景気減速懸念が後退し安堵感が広がった。また中国の劉鶴副首相がワシントンを訪問し、米中閣僚級協議が再開したことも、貿易協議合意への期待を高めた。米国株は堅調に推移し、NYダウは26424.99ドルと昨年10月以来の高値で週の取引を終えた。
ゴルディロックスを示唆
金曜日に発表された米国3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が+19.6万人と予想の+17.7万人を上回った一方、インフレの先行指標である平均時給の伸びは+3.2%と前回の+3.4%から減速した。ドル円相場はプラスマイナスゼロという受け止め方で、瞬間的に上下動はあったものの、結局発表前とほぼ変わらずの111.70円近辺に落ち着いたが、米国10年債利回りは平均時給のほうを重視して若干低下した。株式市場は、健全な雇用の伸びと金利低下を「いいとこ取り」して上昇した。今回の雇用統計が示唆することは、米国の労働市場は引き締まっているものの、賃金インフレの心配はなく、FRBは利上げする必要がない、ということだ。
アトランタ連銀が算出している1~3月のGDP推計値、GDPNowは4月2日時点で+2.1%(前期比年率)となっている。3月中旬までの推計ではわずか+0.3~0.5%であったから、ここ2週間ほどで景気減速懸念は急速に後退したといえる。といっても昨年のピークである第2四半期の+4.2%と比べればだいぶ低いから、景気過熱・利上げ再開を想起させるほどではない。
出所:アトランタ連銀 https://www.frbatlanta.org/cqer/research/gdpnow.aspx
つまり現在の市場の空気は、適度の成長と低インフレが共存するゴルディロックス(適温経済)と、リセッションのないニューエコノミーが今後も続いていくとの期待なのである。このセンチメントは、株式市場にとってはまことに都合がよく、米国株式市場が史上最高値に迫っているのも頷ける。
トランプ大統領は先週FRBに対して利下げと量的引き締めの中止を要求した。もちろんFRBに対する強制力はないが、かねて「インフレでもないのに追加利上げなど常軌を逸している」とFRBを厳しく批判してきた大統領にとりあえず軍配が上がったといえる。パウエル議長をはじめFRB首脳は相当期間忍耐強くならざるを得ない。
ドル円にとってはニュートラル
ではこの市場環境とセンチメントの中で、ドル円はどう動いていくだろうか。米国株が上昇しリスクオンとなれば、安全通貨の円は売られやすくなる。一方、米国の利上げサイクル終了・利下げ局面入りの観測が強まれば、日米金利差は縮小し、ドルは売られやすくなる。先週も述べたが、市場の中で円売りとドル売りの勢力が拮抗することになり、結局ニュートラルとなるのだ。今後は米国株が新高値を更新してリスクオン・イケイケの円独歩安となるか、逆に米国株が急落して1月のようなリスクオフの円高になるまで、現在の綱引き相場が続く公算が大きい。
ただし動かない相場でドル円をショートしているとスワップの払いで徐々に資金を削られることになる。今週も先週のように、耐えかねたショート勢が幾分巻き戻される形でドルが強含み推移すると見るのが合理的であろう。
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