FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年6月24日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、FOMCが利下げを示唆したことを受けてドル売りが活発化し、一時107.05円と1月以来の安値を示現した。イランのイスラム革命防衛隊が米無人偵察機を撃墜したことを受けて、米国とイランの緊張が高まったことも円買いにつながった。
米国とイランは一触即発
トランプ大統領は、無人偵察機撃墜に対する報復として、イランへの空爆をいったん承認したことを明らかにした。攻撃によって150名死亡するとの報告に、無人機撃墜に対する報復としては相応ではないと判断したことから空爆はぎりぎりで見送られたが、完全に取りやめになったとは限らず、復活する可能性もないわけではない。イラン情勢は一歩間違えれば重大な軍事衝突につながりかねない一触即発の局面が続くことになる。地政学リスクが高まる中で、有事に強い金はおよそ6年ぶりの高値へ上昇。当事者国である米国のドルが売られ、安全通貨の円が買われるのは当然の成り行きだ。
FOMCはスタンスを転換
FOMCは大方の予想通り政策金利を2.25-2.50%に据え置いたが、声明において、利上げの中断を意味する「金利調整に忍耐強くなる」という従来のフォワードガイダンスを削除し、利上げサイクルが終了したことを明確にした。代わりに「景気拡大を維持するために適切に行動する」という文言が新たに加えられたが、これは「次の行動は利下げ」であることを予告するものだ。
またドット・プロット・チャートは、先週の当コラムで予想した通り著しく下方シフトし、「年内0.50%の利下げ」が主流になりつつあることが見てとれる。もともと年内2回の利下げをメインシナリオとしていた市場の見方に、FOMCが歩み寄った形だ。
前回3月のドット・プロット・チャート 出所:CME、FRB
今回のドット・プロット・チャート 出所:CME、FRB
今回の会合では、政策金利据え置きの提案に対して、ブラード委員(セントルイス連銀)が0.25%の利下げを唱え反対票を投じている。また投票権は持たないが、ハト派の筆頭であるカシュカリ委員(ミネアポリス連銀)は0.50%の利下げを要求したことが明らかになっている。FF金利先物はすでに次回7月会合での利下げを100%確実視し、0.50%の利下げの可能性も3割以上織り込んでいる。市場は常に先を読むものだから、今後さらに金利低下を通じて利下げ催促が強まることは想像に難くない。必然的にドルには売り圧力がかかる。
出所:CME FedWatch
今週は重要イベント目白押し
今週の予定を見ると、重要イベントが目白押しだ。火曜日にはパウエルFRB議長と複数の連銀総裁の講演が予定されており、さらなるハト派的メッセージが届く可能性が高い。また米中閣僚級通商協議が再開され、金曜日には米中首脳会談がセットされている。米中協議は不確実性が高く、リスクオフムードが否応にも高まるだろう。もちろん中東情勢からも目が離せない。
ドル円相場は普段あまり動かないが、動き始めると大きく動く特性がある。今週はボラティリティーが高まることが予想され、107円を割り込み105円を目指す展開を予想する。
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