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木を見ず森を見よ!相場全体を俯瞰しよう[雨夜恒一郎]

木を見ず森を見よ!相場全体を俯瞰しよう[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2021年2月15日号

先週のドル円相場は

全般的なドルの買い戻しが一巡するとともに、1月の米国雇用統計の弱さが改めて意識され、ドル円は一時104.41円まで下押しした。

その後、時事通信が「日銀は政策点検でマイナス金利の深掘り余地があることを明確化する方向で調整に入る」と報じたことをきっかけに反発に転じ、米国債利回りの上昇に反応したドル買いもあって105.18円まで反発する場面もあった。

ただ米国の三連休(月曜日がプレジデンツデーで祝日)を控えて上値を積極的に買い進む動きも見られず、104.90円付近へ押し戻されて週の取引を終えた。

前回の当コラムでは、株高・リスクオン・ドル安の流れが再開したことや、米国のインフレ懸念が高まっていることなどを理由に、「ドル強気に転じるのはまだ早い」と述べたが、とりあえずはそのような展開となった。

ドル強気に転じるのはまだ早い[雨夜恒一郎]
ドル強気に転じるのはまだ早い[雨夜恒一郎]FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2021年2月8日号 先週のドル円相場は 米国の経済対策への期待が高まる中、米株高・米...

上昇一服 次の方向性は?

ドル円は年初の安値102.58円から1か月で3円強上昇し、105.77円と約4か月ぶりの高値をつけたが、その上昇も一服となり、再び方向感がつかみづらくなっている。

こういう局面ではドル円の動きだけを凝視していても趨勢は見えてこない。どんな相場であれ単独で動くことはなく、他の市場と密接にかかわりながら動いている。市場全体に視野を広げて俯瞰すれば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

各市場の日足

各市場の日足 出所:NetDania

上のチャート群は、左上から、ドル円 ユーロドル 豪ドル・ドル 豪ドル円 ドルカナダ ビットコイン ドルインデックス NYダウ平均 原油(WTI先物)の過去1年の動きを並べたものだ。

これらを俯瞰して何が浮かんでくるだろうか。

俯瞰して見えてくるもの

筆者には「株高」「原油高」→「ドル安」という因果関係が見えてくる。世界景気に最も敏感な株式市場と商品市場がコロナ終息を先取りして上昇し、リスクオンとなって安全通貨・ファンディング通貨であるドルが下落した。そしてドルの下落の見合いに上昇した通貨は、豪ドルやカナダドルなど資源国通貨だ。

またドルの代替資産であるビットコインの上昇は目を見張るものがある。機関投資家やテスラなどビッグプレーヤーの参入の影響が大きく、もはや投機的な動きとは言い切れない。うがった見方をすれば、巨額の財政赤字を抱える政府が発行する法定通貨≒ドルに対する信頼が揺らいでいる証左ともとれる。

昨年3月から継続しているこれらの趨勢が変わりそうな兆候は今のところ見当たらない。超金融緩和・巨額の財政出動・企業業績好調という株式市場にとっての絶好の追い風も続く。今後ワクチンが普及しコロナ制圧が視野に入ったときに、株価は一段と上昇し、インフレ期待は一段と高まり、ドルは一段と下落する公算が大きい。

では円相場はどうか。これまでの傾向からすれば、リスクオン局面ではドルと並行して円も売られるため、クロス円では円安に振れる(豪ドル円は2年ぶり高値を更新中)ものの、ドル円はドルの下落の方がやや大きくなるため緩やかな下落軌道を描く、と考えるのが整合的だ。

趨勢は変わっていない

全体像を俯瞰すれば、昨年までと状況は何ら変わっておらず、趨勢は「リスクオンのドル安」だ。ドル円が本格的な上昇に転じると予想する根拠は乏しく、今回の上昇は一時的なポジション調整と考えるべきだろう。今週も戻り売りスタンスを維持したい。

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