FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年7月29日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は108.83円まで上昇。FOMCの利下げは50bpではなく25bpとの見方が固まったことからドルの買い戻しが優勢となった。参院選挙で与党が無難に勝利を収めたことや、米中貿易交渉の再開が決まったことも、株高・リスク選好の円売りにつながった。
米GDPは堅調
先週金曜日に発表された米第2四半期GDPは、前期比年率+2.1%と前期の+3.1%から減速したものの、予想の+1.8%を上回った。米中貿易摩擦を背景とした世界的な景気減速の中でも、米国経済は底堅く推移していることが実証された形だ。株式市場が史上最高値圏で推移していることもあり、米国景気に対する悲観論(リセッション懸念)はすっかり影を潜めた。
FOMC利下げで材料出尽くしへ
FF金利先物が織り込む今週のFOMCでの利下げ確率を見ると、25bpが約8割、50bpが約2割となっている。25bp利下げが濃厚だが、50bp利下げの目も完全には捨てきれないというムードだ。この状況で、結果が大方の予想通り25bpであれば、ドルには材料出尽くしの買いが入る一方、株式市場の失望はさほど大きくないと予想できる。一方、もしも50bpの利下げなら、直後の反応はサプライズのドル売りとなるだろうが、9月に予想されていた2回目の利下げを前倒して予防的に行ったと考えれば、さほどのドル売り圧力にはならないはず。むしろ株式市場が大幅利下げを好感して上昇すれば、リスクオンの円売りを通じてドル円は下支えされるだろう。いずれにせよ利下げでドルが大きく崩れるシナリオは描きづらい。
FF金利先物は9月に2回目の利下げを織り込んでいる 出所:CME
なお今週金曜日には7月の米国雇用統計が発表されるが、失業率3.7%、非農業部門雇用者数+17.0万人、平均時給前年比+3.2%(前回3.7%、+22.4万人、+3.1%)という「良くも悪くもない」数字が予想されており、予想から大幅に乖離しない限り、ドル円相場への影響は限定的になりそうだ。
ECBは政策修正
先週はECBの金融政策に見逃せない変化があった。主要政策金利は予想通りゼロ%に据え置きだったが、注目のフォワードガイダンスは「少なくとも2020年上期まで、現水準か“それ以下”の金利を必要な限り継続する」とし、「現状維持」から「利下げ方向」に下方修正した。また必要に応じて量的緩和を再開する計画も明示した。これを受けてユーロドルは1.1102ドルと2年ぶりの安値を更新。ドイツ10年債利回りはマイナス0.42%と過去最低を更新した。FRBの利下げがほぼ織り込み済みとなる一方、ECBの利下げ余地や緩和の程度は未知数であることから、ユーロドルは今後さらに下落基調を強めていく可能性が高い。ドル円にとってはサポート要因となるだろう。
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109円の壁突破できるか
チャート上は7月10日高値の108.99円が重要ポイントとなる。この水準を完全に上抜けできれば、Wボトムの底入れパターンが完成し、先行スパン(雲)の上抜け、110円を目指す上昇トレンド入りが期待できる。逆に上抜けできないようだと、6月25日安値106.78円と7月10日高値108.99円を起点とした保合いの中で推移する可能性が高くなる。今週は、基本的にはドル強気スタンスを維持しつつも、109円の壁を突破できるかどうかを見極めたい。
ドル円日足 Wボトムか中段持ち合いか 出所:NetDania
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