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コロナ禍のなか消去法的に買われる通貨は?[雨夜恒一郎]

コロナ禍のなか消去法的に買われる通貨は?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年11月23日号

先週のドル円相場は

週初、米ワクチン開発のモデルナが、臨床試験で好結果が出たと発表したことから、一瞬105.13円まで吹き上がったものの、105円台では戻り売りが強く、すぐに元の104円台半ばへ押し戻された。その後も、上値の重さを嫌気したドル売りや、株高を背景にしたリスクオンのドル売りが混在する中、104円台を割り込み一時103.65円まで下落した。

為替市場はワクチンに冷めた反応

先々週、「米ファイザーのワクチンが治験で好結果」とのニュースが流れた時、ドル円は103円台から105円台後半まで2円以上上昇したが、長続きはしなかった。また先週のモデルナの時はわずか50銭程度しか反応しなかった。

「ワクチン開発」というグッドニュースが飛び込んできたにもかかわらず上値が重かったのは、「買われるべき材料が出ても想定ほど上昇しない」、つまり潜在的な売り手の存在を示唆しており、弱気のサインだ。

米国株式市場でも、NYダウが3万ドル目前で足踏みとなっており、市場心理が過度の楽観から修正されつつあることを示している。

そもそも、これらのワクチンはまだ治験段階であり、その有効性や安全性が確認され、FDAに緊急使用を承認されるのは早くて年明けだろう。保管方法や輸送方法が確立され、全米各地に届けられるのはさらに数か月要する。実際に期待通りの効果を上げるかどうかも定かではない。

現段階では、急造のワクチンが簡単にコロナ禍を終結させると楽観するべきではない。

これらのニュースで思わず飛びついたドルロングは今や高値掴みとなり、今後しばらく上値の重しとなるだろう。

ドルは買えないがユーロも買えない

先週、米国の一日当たり感染者数は18.7万人に達し、累計の死亡者数は25万人を突破した。各州では外出制限など規制強化の動きが相次いでいるが、今週木曜日の感謝祭、金曜日のブラックフライデーには人出が増えることから、感染のさらなる急増が懸念されている。

ユーロ圏も危機的な状況であり、英国やフランス・スペインなどではすでにロックダウンや夜間外出禁止など厳しい制限措置が取られている。

欧米の7-9月の景気は回復基調だったが、10-12月は再び悪化に向かう可能性が高い。FRBとECBはすでに12月の会合で追加緩和策を打ち出すことを示唆している。

ユーロドルの動きを見ると、9月に一瞬1.20ドルをつけたものの、その後は1.16~1.19ドルのレンジでもみ合いとなっている。ドルは買えないが、ユーロも積極的に買いたくないということだ。

ユーロドルチャート

ユーロドルは方向感が乏しい 出所:NetDania

ドルもユーロも買えず、かといってリスクの高い資源国通貨や新興国通貨はもっと買えない。となると、残る受け皿は円ということになる。日本もコロナ第三波に見舞われているが、感染者数は米国より二ケタ少ないし、景気や雇用へのダメージも欧米ほど劇的ではない。日銀の金融政策も出尽くしており、これ以上緩和余地が乏しい分、消去法的な円買いはあり得る。

ちなみに、G7通貨でない人民元や、法定通貨でないビットコインがこのところ急騰しているのも、そうした行き場のなくなった資金が流入しているためと考えると合点がいく。

ドル人民元チャート

ドル安・人民元高が鮮明に 出所:NetDania

ビットコインチャート

ビットコインは4か月で2倍に値上がり 出所:NetDania

下落トレンドは継続中

先週の当コラムでも述べた通り、ドル円は3月以来の下落トレンドがしぶとく継続している。高値を切り下げるこれまでのパターン通り、先々週の戻り高値105.68円は強い抵抗線となった。そして安値を切り下げるパターンに従えば、次の下落局面では前回安値の103.18円を下回る可能性が高い。

ドル円は101-102円に向けて緩やかに下落していく可能性が高く、引き続き戻り売りスタンスで臨むべきと考える。

ドル円チャート

ドル円は緩やかな下落トレンド 出所:NetDania

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